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2006年4月10日 (月)

先駆農業者

 大杉実さんにお会いできた。彼は、かつて旧豊田町に中国野菜を持ち込み、金原士朗さんなどと共に日本の食材として定着させた張本人である。導入当初は食べ方も分からないとあって、各地のスーパーマーケットの店頭に立って、フライパン片手にPRして回ったそうである。おかげでチンゲンサイなどは、ごく普通の日本の野菜になった。

 かつて兼業農家の小規模な栽培だったチンゲンサイも、今では浜松市などで大規模な経営が幾つも登場している。この端緒を開いたのが、現在73歳になる大杉さんなのである。

 その大杉さんが苦心の末に、今度は「青菜花〔チンツァイファ〕」の生産と産地化を実現させた。チンゲンサイの花芽が、えぐみもなくて美味しいことに目をつけたのだ。「この花芽を周年コンスタントに生産したい」との思いを実現させたのだ。

 何人かの研究者にも相談を持ち込み、ついに「やまと興業」のLED〔発光ダイオード〕と結びつくことになる。冷蔵庫の中で苗を育て、花芽分化した苗をほ場に定植することで、コンスタントに花芽を生産できるようになったのだ。Cimg0043

 この花芽が今、高級料亭などから引っ張りだこである。大杉さんの飽くなき探究心が、農業の一つの可能性を切り開いたのである。「何とか実現できないだろうか」この気持ちこそ、研究者の心構えでなくてはならないと思う。

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