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2006年7月29日 (土)

細胞融合は今

 ポマト、オレタチ、ヒネ、メロチャとは、何か分かるだろうか。ポマトは、ポテトとトマトの相の子。オレタチとは、オレンジとカラタチ。ヒネは、ヒエとイネ。メロチャは、メロンとカボチャの相の子である。何れも、細胞融合によってできた植物だ。

 細胞融合とは、植物の細胞を裸にして融合させ雑種を作る方法だ。その細胞融合が世界的ブームになったのは、30年ほど以前の話である。地上部にはトマトがなって、地下にはジャガイモのできる植物が生まれたと大変な話題になった。夢のバイテク技術として、宣伝されたのである。

 細胞融合は、バイテクブームを起こした。世界中で、熱心な細胞融合の研究が始まったのだ。そうして、その結果生まれたのが前述の植物である。Cimg0171

 だが30年を経過して、ポマトを食べたことがあるだろうか。ヒネやオレタチが、何の役に立ったのだろうか。メロンカボチャなど、食べたくもないだろう。

 無限の可能性を持つとされた細胞融合は、結局何も生み出さなかった。研究とは、可能性を限りなく追求し未知を解明することだが、それを技術として生かすことは相当に難しい。

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コメント

植物の細胞融合は確かに、何も「結果」は生み出せてないですね。
本当に残念なことです。

でも、ポマトが生み出したものもあると思います。それは世に「バイオテクノロジー」という言葉と技術を印象付け、定着させたことです。
その結果、バイオ技術者を何人も生み出し、その技術者達により、ジャガイモに代表される「ウィルスフリー」やアミノ酸の「バイオリアクター」といった、多分誰もが食べている身近な技術という「結果」を生んだのではないでしょうか。
(山草人さんのおっしゃるとおり、細胞融合自体は植物ではついに「結果」を出せずに廃れるでしょう。動物では「モノクローナル抗体」などの素晴らしい「結果」が出ていますが。)

というわけで、細胞融合は「啓蒙」的な役割を果たしたのではないか、と思う今日この頃です。

追記:メロチャはメロンカボチャとして食べるものではなく、台木としての機能を付与したメロンを目指したものですね。
通りすがりの身分であれこれとすみません。このブログを読んで、少なからず心動かされたからです。申し訳ありません。

投稿: ハクラン | 2006年8月 2日 (水) 12時15分

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