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2006年7月25日 (火)

職縁社会からの卒業

 職縁社会という言葉は、「団塊の世代」を発明した堺屋太一さんの造語です。もともと人類は、血縁集団で採集・狩猟をしていた時代を経て、集団で助け合って農耕する地縁社会で成り立ってきました。稲作をするための水利や開田を、集落共同体をつくることで実現してきたのです。つい最近までそうした集落が基礎になって、この国は出来ていたのです。

 ところが団塊の世代がサラリーマンになった1960年代を境に、日本人の帰属意識は地域から職場に移ってしまって、もっぱら職場の同僚を社交の相手にするようになった。会社こそが生涯を託するところで、親類づきあいは程ほどに抑え、地域社会にも興味を持たなくなったと言うのです。

 その団塊の世代が、唯一よるべとしてきた職場を去る日が近づいている。寿司詰め教室、受験戦争、学園紛争、モーレツ社員、核家族などといった旋風を巻き起こしてきた世代が、自由な時間を手にするのです。

 その団塊の世代の行動は、これからの社会や経済を大きく変えていきそうです。そうした関心の一方、団塊の世代の多くの人たちにとって、それは当然不安なことでもあります。職縁社会から卒業するということは、一人村を出て見知らぬ地に旅立つことであり、血縁の狩猟仲間と離れて一匹狼になることと同じだからです。Cimg0193

 だけど団塊の世代は、これまでの職縁社会の束縛を離れて、限りない自由度を手にしようとしているのです。この自由を新たな職場に投じる人もいるだろうし、多様な趣味やスポーツ、社会貢献活動へと広げようとしているのもこの世代なのです。わくわくドキドキとする人生と自己の実現を求めて、好奇心に忠実に生きようと準備しているのです。

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