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2006年8月30日 (水)

ベンチャー農業大学

 「韓国の農業は、生産だけに汲々としていたから苦しいのだ。政府に依存するのではなく、経営やマーケティング能力を磨いて個々人の創造力を高めれば、農業を産業として発展させることが出来る。」とミン教授は言う。

 そして彼は、経営能力を鍛えるために、アグリベンチャー農業大学を設立して活動してきた。政府の支援も無い無手勝流の学校は、今年で第六期生を迎えている。

 この大学では、各種カリキュラム終了後に将来の経営計画をそれぞれ発表し、審査にパスしないと卒業したことにならない。これがなかなか厳しくて、晴れて卒業できるのは50%位だそうである。それでも既に、400人近い卒業生がいることになる。

 その卒業生が、ミン教授が言うような具合に、スター農民として成長しているのだろうか。大いに、気になるところだ。その卒業生が一堂に集まって、毎年、アグリベンチャ・フェスティバルを開いている。このフェスティバルに、私達も参加することが出来た。Cimg0281

 卒業生は、自分の農産物を展示したり、産物をテーマにしたファッションショーなどで、夜中まで家族ぐるみで楽しんでいた。もちろん我々も、静岡の産物PRコーナーを設けたし、ファッションショーにも臆面もなく参加した。そして、海外からの参加ということで、すっかり彼らの注目を浴びることとなった。

 フェスティバルは、プロのファッションモデルや著名人、取引業者の参加、そしてKBSの番組化などもあって、かなり本格的なものである。Cimg0278

 では、肝心のスター農民は育っているのだろうか。確かに、30億円を取り扱う米販売業者や梅の観光農園、人参チョコの開発販売など、一部に突出した卒業生が生まれている。

 だが多くの卒業生にとっての現実は、そんなに甘いものではないだろう。資本の確保や販売網の構築は、容易なことではない。だからこそ、このベンチャー農業大学関連のネットワークに多くを期待しているのだろう。Cimg0282

 韓国の農業環境は、通信販売や観光農業、生産構造、消費行動など、その熟度は日本と比べるとまだかなり遅れている。ミン教授の試みは、実態よりもかなり先を進んでいるようだ。だからこそ彼は、卒業生に日本のそうした時代の流れや農業の変化を学ばせたいのだろう。

 いずれにしても、農業の未来への挑戦が続いている。Cimg0276

 

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