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2006年10月28日 (土)

就業革命

 先日、浜松市のテクノポリスの一角にある「ローランド ディー ジー」の工場を見学することが出来ました。

 インクジェットプリンターを生産している企業です。

 プリンターと言っても、大型のポスターを印刷するような巨大なサイズの機械です。

 機械一台の 部品は、2,000点にもなるそうです。

 その複雑で精巧な機械を、この工場では職員がそれぞれ一人で組み立てていました。

 一人ですから一台を組み立てるのに、一週間以上かかるそうです。

 この会社では従業員が、それぞれ思い思いに大きなプラモデルを作るかのような感覚で作業していました。

 一人で作るのですから、もちろん製造者は明確です。

 それに、製作のテンポについても個人任せで、時間的ノルマは無いのです。

 正に、思い思いなのですが、従来のコンベアライン方式に比べると2.6倍の生産性を上げています。

 一体、どうしてそんな事が出来るのでしょうか。

 人間は、無限の記憶力を持っている訳ではありません。

 注意力・集中力にだって限りがあります。必ずポカをやりますよね。

 でもこの工場では、不良品は一台も無くて、しかも、特別な製品検査も無いのです。

 実はこの工場では、「デジタル屋台」と呼ばれる方式を開発していました。

 個人ごとの作業台にパソコンと部品供給装置がセットされていて、パソコンに表示される三次元CAD「リアルタイム作業マニュアル」に従って作業しているのです。

 部品の取り出し口やドライバーなどにもセンサーがついていて、間違った作業が絶対に出来ないようになっているのです。

 誰もが失敗することなく、しかも達成感や責任感を肌で感じつつ仕事が出来る。

 だから、従業員がやる気を出すのも当然でしょうか。

 コンピュータとセンサー技術が、人間の欠点を補って、かつ長所を引き出しているのです。

 ちなみに、この組み立て作業をしているのは、全員が女性でした。

 正に、就業革命と言うべきでしょうか。

 「私たち人間は、まだまだ進歩できる」そんな思いを持った視察でした。

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