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2006年11月23日 (木)

童話と賢治

 「銀河ステーション、銀河・・・~」Cimg2365

 カンパネルラとジョバンニの二人の銀河への旅の始まりです。

 宮沢賢治は、その37年の生涯を、夢の中に生きた人のような気がします。

 賢治の感性は、環境問題や法華経、自然科学、芸術や農村社会問題、教育とあらゆる角度を向いています。

 そして、宇宙空間にすら目を向けているのです。Cimg2360

 農学校の教師として稲作の改善に奔走する一方、

 彼は、おおよそ百篇の童話を書いています。

 今日の日本の童話作家は、多くが女性です。

 童話を書く男性は、ほとんどいないと言っていいでしょう。Cimg2366

 でも賢治は、有り余る感性を持て余しながら、さまざまな童話を書いているのです。

 「法印の孫娘」「フランドル農学校の豚」「セロ弾きのゴーシュ」そして「銀河鉄道の夜」などですね。

 それに「猫の事務所」にも、私はすごく教えられました。Cimg2368

 彼の童話に登場する人物や不思議な行動には、奥深い暗示のようなものがあります。

 そんな賢治の童話が、今日本の子供達にどの位読まれているでしょうか?

 話は少し変わりますが、ベルギーのアントワープを舞台にした童話、 

 「フランダースの犬」を読んだことがありますよね。

 あの貧しいネロ少年と老犬パトラッシュの悲しい物語です。

 子供の頃、この童話を読んで胸がキュンとなったのを今でも覚えています。

 あの童話は、実はその舞台となったベルギーでは、ほとんど知る人が無いんだそうです。

 作者が、英国人の女性作家ウィーダで、ベルギーの人情を冷たく書いているのが理由かもしれません。

 しかし子供の私にとって、アントワープの大聖堂に掲げられたルーベンスの名画の前で死んでいく、

 ネロ少年と老犬の話は大変にショッキングでした。

 ベルギーでフランダースが知られないように、童話とはそんなものだと言うことでしょうか。

 それに、賢治の童話が余り知られないのは、東北弁で書かれていることと、

 今日の私たちの生活が、余りにも自然とかけ離れた所に生活しているからでしょうか。

 それにしても昭和8年、「ああいい気持ちだ・・・・」と言って、37歳でこの世を去った賢治は何者だったのでしょうか。Cimg2367

 ちなみにこの年、日本は国際連盟を脱退、ドイツにはナチス・ヒットラー内閣が誕生しています。

 

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