伊賀上野城へ
ここからの道のりは単調で、ひたすら上野の城の姿を求めて走る。
そもそも上野城は、藤堂高虎が築いた。
関ヶ原の決戦よりもかなり早くから、家康に肩入れしてきた褒美にこの地をもらったのだ。
そして、日本随一とも思われる石垣の上に、壮大な城を築いた。
ところが竣工してまもなく、「あんな立派な城を作って、謀反でも・・・」との声を耳にする。
完成してから、一ヶ月もたたないうちに取り壊してしまったのだ。
しかして、今日に残る天守も月並みなものでしかない。
高さ30mもの石垣は、誰一人寄せ付けないと言わせるような険しさと美で威容を誇っている。
黒沢明監督の「影武者」は、ここで撮影が行われた。
その上野の城がやっと見え始めるのは、42km位走った所からだろうか。
雨に霞んで見える城が、走るにつれて次第に鮮明な姿になっていく。
そして、二の丸にある忍者屋敷前にゴールしたのは、14時50分であった。
伊賀上野は、伊賀忍者の町でもある。
この時期、古い町並みのあちこちに忍者装束が出没する。
江戸時代さながらの町並みに、何故か忍者装束がフィットしてみえるのだ。
組紐や芭蕉ゆかりの地も、この町らしさを感じさせている。
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