砂鉄が育てた日本人
タタラとは、砂鉄製鉄のことである。
砂鉄は、花崗岩などに1パーセント程しか含まれていない。
この鉄を叩いて、鍬や鎌、そして武器にしたのだ。
稲作と言うものが、アジアの文明を一新させた。
そして、それど同時に農具としての鉄が伝わってくる。
早くから文明を発達させた中国や朝鮮では、燃料(薪)の枯渇によって、タタラが衰えてしまう。
森林が製鉄のためにみんな禿山になって、再生することがなかったからだ。
ところがこの日本列島では、薪炭材はモンスーンのお陰で絶えることがなかった。
その燃料と砂鉄を求めて、朝鮮半島から大量のタタラ衆が移り住んでくる。
そして、中国山脈からは良質な砂鉄が供給された。
より豊かな生活を追及する、日本人の気質を育ててきた。
「神代記」には、「スサノオの命が、新羅から舟に乗って出雲の国の斐川の上流にやってきた」と書かれている。
そして斐川の上流には、鳥上山という良質の砂鉄を産するところがある。
日本人の気質と源流を作ってきたのは、鉄を産するモンスーンの気候だったのかもしれない。
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