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2007年8月 6日 (月)

続富士山頂往復マラニック

昨日の続きを書くことにします。

漆黒の樹林を抜けると、前方に”小山”のような山に、光の連続が見えてくる。

山小屋の光か、それとも登山者の光なのか。

闇の中に、開聞岳のような印象で浮かんでいる。Cimg3744

その小山が、紛れもなく私達の前に立ちはだかる富士山なのだ。

六合目を過ぎたあたりから、私の体は変調をきたしてきた。

やたらに息が苦しい。

20mも進むと石に座って休む、そんな連続になってしまった。Cimg3740

富士山には何度も登った。

でも、こんなことは一度も無かったはずだ。

体力の衰退なのか、それとも気力か・・・・自問を繰り返す。

それでもと、気を振り絞って登って行く。Cimg3745

やっと八合目に辿り着いて、少し休むことにした。

それが悪かった。山小屋の壁にもたれて一時間も眠ってしまったのだ。

朝日の温かさに、つい油断したのだろう。Cimg3746

目覚めて、さらに胸突八丁に向かおうとした。

だが、見上げるばかりの斜面が、足を萎えさせてしまった。

「何故だ!」そんな思いとの格闘の末、下山を決意した。Cimg3751

時どき滑り落ちながら、五合目に11時近くに辿り着く。

振り返ると、昨夜は小山だったはずの富士が悠然とそびえている。

痛めた足をさすりながら、富士スバルラインを下っていく。

富士宮までの下りの道が40km近く続く。Cimg3752

それに30kmは、杉や桧の森が延々と続くのだ。

走れど走れど、森は終わらない。

もう街だろう、家が見えるはずだ。

あのカーブを曲がればきっと・・・そう思いながらの30kmである。Cimg3754

カナカナカナと、ヒグラシの声だけが響いている。

時折、五合目からの直通バスが追い抜いていく。

高速バスに立ちはだかって止めたくなる衝動が続く。

でも、「今回は我慢だ」と言い聞かせる。

16時過ぎ、昨夜は元気に走った富士宮の浅間神社に達する。

そこから一キロほどの所に、身延線の富士宮駅がある。

もう迷いはなかった。

電車に乗ろう。

この体調で、良くぞここまで走ってきたものだ。

車中、呼掛人の萩田さんに電話を入れる。

私は、これまで多くのレースに出てきた。でも、リタイアなどしたことはないのだ。

残念ながら、今回は田子浦に到達することはできなかった。

「田子浦ゆ うちい出でてみれば 真白にぞ 富士の高根に 雪は降りける」

仰ぎ見る富士の高根に、今年は敗北してしまった。

が、それにしても、あの下りの40kmは相当な忍耐力を必要とする。

富士山は、結構広いのだ。

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コメント

こんばんは。川島さん富士登山マラニックお疲れ様でした。猛暑のなか、心身ともにかなり疲労したと思います。私も以前参加しましたが、途中でリタイアしました。過酷さ、温度差、かなりの忍耐力を必要とされると痛感しました。でも・・・
いつかまたと魅了される気持ちは不思議です。
ゆっくり休養してくださいね!
私もいつかチャレンジしたいと思います。
そのときは。またいっしょに走って下さいね。
          お疲れ様でした。

投稿: 長島尚子 | 2007年8月 6日 (月) 22時37分

 本当に人生そのもののマラニック。頑張ったんだから、もう頑張らなくていいんだよ(読みながら、闘病末期の患者への語りかけと同じ気持ちに…。)唯、「また挑戦すればいいさ」とやり直しがきく点は健やかな肉体を維持している者の現実ですね。そんな我が身に感謝してまた挑みましょう。-は大きな+をもたらします。お疲れ様でした。ゆっくり休まれて心身共に再起されますように\(^.^)/

投稿: ポッチー | 2007年8月 6日 (月) 23時32分

3日間にわたって
富士山頂往復マラニックのブログありがとうございました。
残念ながらのリタイヤ。
これも経験です。
それにしても富士山はすごい山です。
3度目にして完走された方もおりますので
また来年挑戦して下さい。
今年はマイカー規制がいつもの年より1週間遅くなり登山客が多かったので混雑、渋滞でタイムロスがあり制限時間が厳しくなってしまった。
参加者42名、時間内完走者14名、完走率33.3%
今まで最低の完走率でした。

8月4日(土)午後6時田子の浦港白灯台海抜0メートルをスタート、 8月5日(日)午後6時田子の浦港白灯台海抜0メートルゴール
つまり制限時間24時間以内に富士山頂を往復すること。エイド・サポートなし。必要とする自分の荷物は自分で背負って走る。
当日コース案内なく、事前に送ったコースマップに従い、チェツクポイントを通過して制限時間内にゴールするというルールです。

そんな過酷な条件にも関わらず、14名のランナーが時間内完走者を果たした。おめでとうございます。
来年、参加申込書が届いたら昨年の苦しさを忘れ、完走したランナーはあの感動をもう一度、
残念ながら完走できなかったランナーは完走を夢見てもう一度挑戦となることでしょう。富士山の魅力はすごい、といつも思っております。

今年の私は、スローペースでしたので高山病にもならず山頂まで行きました。下山してくるランナーを見つけては写真を撮り元気をもらいました。
五合目に戻り、そこからバスにのり、ゴールでランナーを迎えました。ゴールの笑顔がとてもよかった。

こうして今年も富士山頂往復マラニックは
お蔭様で事故もなく終えることができました。

投稿: 萩田  博 (呼びかけ人) | 2007年8月 7日 (火) 09時45分

お疲れ様でした。
先週、ご来光を拝みに五合目から登りましたが、今年は去年と違い、身体が重く、年かな~と思いながら登ってました。だから川島さんのマラニック記を読んで壮絶さが伝わってきましたよ。
その前週は3000メートル級の槍ヶ岳に登ってきたのですが、富士山は何だかとても辛い山に感じました。
それを0メートルから登るなんてほんとアドベンチャーですね。
暑い季節なのであまり無理をです、お休みして下さいませ。

投稿: mami.aoki | 2007年8月 7日 (火) 14時07分

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