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2008年8月24日 (日)

人はやり遂げてこそ

西暦742年、日本からの留学僧の懇請に応じて、

鑑真和上は、遠く離れた東の島国に向かうことを決意する。Cimg6211

和上、55歳の折である。

当時唐の国では、出国は国禁であった。

留める弟子達に向かって和上は、「何を身を惜しむことあらん・・・」と諭したと言う。

何度も出国を試みるのだが、難破して流されたり、官吏に捕縛されたり、Cimg6212

挫折すること5度に及ぶ。

753年、帰国第十次遣唐使船に乗ることが出来て、遂に和上が奈良の土を踏む。

この間、既に12年の歳月が流れていた。

和上の目も、既に見えなくなっていた。

和上は、唐招提寺を拠点に仏教の戒律伝道に生涯を捧げるのだが、

その期間は5年余であった。

忍基ら弟子達は、和上の死をさとり肖像を彫った。

それが今日の、日本最古の肖像彫刻である。

眺めているだけで、安堵するようなそんな一体である。

弟子達に、ここまで心を込めさせた和上とは如何なる人かと思わざるを得ない。

当時、第二の人生を異国で送ろうなどという人間は皆無であったろうし、

それも日本に渡ることが、至上命題であるかのように、

彼は、決して挫折しなかったのだ。

やはり人間は、やり遂げることなのだと思う。

人間の価値は、やり遂げることなのだ。

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