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2008年8月26日 (火)

隠居仕事

隠居仕事などとは、第二の人生を軽く見る言い方だ。Cimg6146

隠居してから、大事業を成し遂げた人だっている。

江戸時代末期の伊能忠敬だ。

忠敬は、下総の名主であった。

その男が49歳で隠居し、江戸に出て天文学を学ぶ。Cimg6181

5年後、彼は自分の資材を投じて北海道の測量を始める。

時あたかも、ロシア船の来航など、地図が必要な時代になりつつあった。

第三次測量以降は、幕府の命令で測量をすることになるのだが、

55歳から71歳までのうち12年間を、日本全土の精密測量に費やした。

当時の測量の基本は、歩幅の69センチだった。

だから忠敬は、日本全土を歩きつくした。

その総距離は、4万2千キロに及ぶと言う。

そうして作った忠敬の地図は、正確なことはもとより、昭和10年まで生きて使われたのだ。

三千三百日余、歩きとおして作られた地図だ。

隠居仕事にしては、壮挙と言う他無い。

しかも忠敬は名主とは言え、士農工商の最末端である百姓なのだ。

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