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2008年11月21日 (金)

浮月

静岡駅の程近くに、豊かに水たたえた閑静な庭がある。Cimg6657

明治の国学者中村秋香はその庭を、

「いにしえの その面影も 池水の 心に浮かぶ 宿の月かな」と詠んだ。

もともとここは、徳川幕府の代官屋敷であった。Cimg6656

明治二年、その屋敷に手を入れて住んだのが徳川慶喜だ。

徳川最後の将軍慶喜は、ここに移り住んだ当時33歳であった。

Cimg6655れから20年の間、油絵や写真、自転車や狩猟に夢中を装い、

この屋敷から明治日本の移り変わり様を眺めていたのだろう。

彼自身、幕末の動乱から明治への変貌を、どの様に考えていたのか? 

記録として、何らの回顧録も残されていない。Cimg6662

ともあれこの屋敷は、明治23年市から払い下げられて料亭となる。

その後、明治25年、昭和15年の静岡大火で建物は焼けてしまう。

だがその庭だけは、昔のままの風情で残され、慶喜の日常を偲ぶことができる。Cimg6654

浮月亭当時には、明治の元勲である伊藤博文や井上馨なども、

ここを訪れている。

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