モミジは池のほとりに
1933年(昭和8年)に建設された旧朝香邸の一角にその庭はある。
木立に覆われた茶室の前には、ほど良い広さの池があって、
真っ赤なモミジが晩秋の陽光に輝いている。
勿論、水面にもその輝きは照り映えて、息をのむような美しさなのだ。
日本庭園の隣には、ヨーロッパ風の庭もある。
だが、この方に足を向ける人は僅かだ。
この屋敷の創建は、世界大恐慌のさなか、軍部の台頭する時代だ。
明治帝の第八皇女夫妻の邸宅であり、
この当時、東京に地下鉄が開通し、モボ・モガが銀座を闊歩する。
第二次世界大戦に向かって突き進む前の、
邸内の展示「1930年代の東京」の数々に、
ほんの一時代前の人々の息吹を感じつつ・・・・。
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