法然上人が念仏の根拠地とした巨大な知恩院の隣に、
粟田御所と呼ばれた門跡寺院がある。
それが青蓮院である。
比叡山の僧坊の青蓮坊を起源とし、
親鸞が修行した寺としても知られる。
鎌倉時代には、代々親王や摂関家の子弟が座主となった。
幕末、尊皇攘夷派の公卿として登場する青蓮院宮(後の久邇宮)は、
この青蓮院の門主であった。
この宮様は、庭中の好文亭などで志士達と密会を重ねたのだと言う。
好文亭は、天明年間には上皇の学問所にもなった。
庭には、多くの山紅葉の中に馬酔木や桜の花が咲く。
粟田山を借景にしたその庭は、雄大で伸びやかだ。
が、何と言ってもこの寺院の圧巻は大楠である。
歴史の流れを見続けてきた五本の大楠が、
人生の何たるかを語りかけているかのようだ。
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