囲碁
毎年日本のどこかの都市で開かれてきたのだが、
今年は、69ヶ国・地域から69名の選手が出場した。
日本で開かれるのだが、優勝はほとんど中国か台湾、韓国の選手だ。
日本ではプロの世界があるからだろうか、アマであんまり強豪がいない。
大会を覗いてみると、言葉の通じない相手同士が無言で対局している。
碁の世界は不思議なもので、盤面で会話が出来るのだ。
実は私は、日本棋院の初段だ。
それで30年ほど前、やっと初段の免状を手に入れた。
この点、どこのかの知事とは訳が違う。
だがその初段取得後は、とんと囲碁の世界からは遠ざかってしまった。
あの対局の緊張は良く分かる。
盤面を見詰めていて、足から血が引いて冷たくなっていく。
全ての血流を脳に集めるのだ。
だが碁は、人と人とを相当に親密なものにする。
この国の基礎を創った大久保利通は、島津久光に近づくために碁を使った。
短期に久光と互角に打てるようになったのだから、相当な頭脳と言える。
やがて彼はその殿上の力を使って、明治維新へと時代を動かしたのだ。
碁は、世界観を養うものでも有る。
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