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2010年4月20日 (火)

朱雀門の前で

「天平の甍」は、鑑真を招聘に向かった若き5人の留学僧の物語だ。

この5人のうち、帰国できたのは普照ただ一人だった。

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4人は、唐土に残されたり、渤海湾の底に沈んでしまったりした。

十数年にわたって仏典を学び、或いは諦めてしまい、

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自分の使命と人生を模索していく。

仏典を学ぶことに意味があるのかどうか。

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仮に仏典に精通したとしても、国に帰ることが出来るのかどうか。

帰ったとしても、それが国の役に立つのかどうか。

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全て五里霧中、不安の中で時が経過していく。

実は、この留学僧の遍歴は、私達の生き様でもありそうだ。

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自分のその努力が報われる約束などは無い。

だが将来を薄弱ながら信じて、ひたすら歩み続けている。

時に、企業のための良かれが、社会的でないことだってある。

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遣唐使の時代の渡航は、

今日の宇宙旅行よりもデンジャラスなことだった。

その困難を乗り越えて、

数少ない人々が帰国し、この朱雀門をくぐることが出来たのだ。

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大極殿へと続く都大路には、文武百官が徒列して出迎えたのだろう。

今そこには、奈良県内の農家提供のパンジーが整列していた。

人生の過半を大陸の文化吸収に費やした彼らの胸中や如何。

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ともかくもその莫大な徒労の上に、今日の日本の文化がある。

人生の徒労と言うやつも、積み重なると何物かを残すのだろう。

私が走っているのは只の徒労だが・・・・・。

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