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2010年7月12日 (月)

古代エジプト

私達は、古代エジプトを死者の側から見ている。

三千年以上も昔に封印された墓を暴き、

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棺桶や彫像、さらにはミイラまでもピラミッドから引き出した。

そうしてその棺桶の数々が、素晴らしい芸術として美術館に並ぶ。

古代の王侯や官僚たちにすれば、

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よもやこんな事になるとはと、目を白黒とさせているかどうか?

案外、現代に蘇ったのだと考えているかも知れない。

静岡県立美術館のトリノ・エジプト展を覗いての感想である。

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人間は、貴賎を問わず永遠の生命を希求するのだろう。

その永遠の命のために、ピラミッドも陵墓も営まれた。

或いは、仏教の輪廻思想を始めとした宗教だってそうだ。

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とすれば、果たせぬ希求の故に数々の遺産が残されてきたのだ。

神に寄り添うツタンカーメン王の姿は、

既にそんな人間の欲望を超越している。

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在世の私達は、彼の願望よりもその像の凛々しさを讃えている。

棺桶に刻まれた絵文字に、その主の生涯を想い、

パピルスやステラ、死者の書に人々の切ない願望を感じる。

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この三千年の間に、足し酢に科学的な知見は飛躍的に増大した。

だが人間は今も古代も、さして変わってはいないのだろう。

ツタンカーメンの彫像は、

そんな古代からのメッセージを伝えているかのようだ。

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