井の中の蛙
蛙の様な生き物にも人間にも、それぞれに生きるテリトリーがある。
仮にその蛙が深井戸の中で生涯を送るなら、
それが彼の全生涯の世界なのだ。
天候がどう変わろうがと、天から何が落ちてこようと、
彼の生きる世界は一向に広がることは無い。
最近私達人間も、井の中の蛙とあんまり変わらないと思うようになった。
確かに車や飛行機で、物理的に遠くに行くことはできる。
情報だって無限に飛び込んでくる。
だけど住んでいる精神世界は、
餓鬼の頃とそんなに変わっちゃいないのだ。
働いて食べて、怒って泣いて笑って、それで死んでいく。
その間に考えることだって、釈迦やキリストの足元にも遠く及ばない。
嫁姑だの夫婦喧嘩だの、愚痴や怨嗟で日々を送ってる。
しかも考えていることは身勝手なことばかり。
これ、井の中の蛙とどれ程違うのだろうか。
この井戸から抜け出す術は無いのだろうか。
それが不可能なら、
せめて、遥か上空の景色から何事かを悟れないものか。
「井の中の蛙 大海を知らず されど空の青さを知る」
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