旅の残照
ロシアから帰って、もう一ヶ月にもなるのに、
旅は旅を呼ぶなあ~と思っている。
単なる景色を見て歩く観光旅行のそれではなく、
非日常的な体験と言うものは、
一種の夢だったかのような気持ちにさせる。
そもそも旅とは、幾分の未知なる不安にチャレンジすることなのだ。
全てがパックされた観光旅行は、
レジャーであって旅ではない。
身一つで山や森に棲む鳥や小動物は、
そういう意味では毎日が旅だ。
毎日が危険との隣り合わせだし、生きることが冒険旅行なのだ。
交通機関の発達で行動範囲が格段に広がった。
その結果国内旅行が衰微して、
観光地では閑古鳥が鳴くようになった。
海外旅行だってパック旅行から個人旅行に変わりつつある。
要するに旅の醍醐味は、触れ合いと発見だからだ。
国内の観光地を甦生させるには、
まずは海外から客を呼び込むことだ。
古来多くの文人墨客が、旅をテーマに著述を残してきた。
旅が、未知との遭遇だったからだ。
人は、オギャーと生まれ出たその時から人生の旅を始める。
そうして未知を求めなくなった時、その生を終えるのではないか。
そう、だからこそ旅に出ようと思うのだ。
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