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2010年10月17日 (日)

苦肉の功名

新潟県の新発田市郊外にその工場はあった。

(有)ヤスダヨーグルトの工場だ。

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この会社の製品は、北海道から沖縄まで全国に供給されている。

実はこの会社は、昭和63年に酪農家16名で設立されたものだ。

この創業の頃は、牛乳の生産調整で苦しんだ時代だ。

当時、乳価の低迷やら飼育頭数制限、

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そして乳量買い入れ制限などと出口の無い苦境の中にあった。

その苦境の中で、牛乳を田圃に流すよりはましだろうと始めたのが、

このヨーグルト作りだった。

ところが牛乳100%のヨーグルトは、

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健康ブームとも相俟って思いの他の評判を呼んだ。

そうして、品質NO1の評価を一気に得てしまったのだ。

それからは順風満帆、有数のヨーグルト会社に成長したという次第だ。

昨今、農業の六次産業化の大合唱である。

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だが現実には、新たな商品や知恵がそんなに転がっている訳もない。

米粉関係や農商工連携にも革新的技術の開発が不可欠だ。

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そんな事を考えると、

ヤスダヨーグルトのように「農の品質」も重要なキーだ。

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飽和状態の乳製品のマーケットに、品質だけで市場を開拓できたのだ。

ただその品質を、誰もが認める形に出来るか否かが肝心だ。

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