寒風
このところグッと冷え込む日が多い。
毎朝の旗振りでは、靴の底から冷たさが這い登ってくる。
足踏みをしながら子供達を待つのだが、子供らは格別に元気だ。
手袋も無しで寒風に向かって行く子もある。
寒いとは言っても、
豪雪の続く今年の雪国とでは比べるべくもあるまい。
ところで先日、スイスのダボスで世界経済フォーラムが開かれた。
スイスの冬は、日本よりも格段に寒いだろう。
そのスイスは、牧歌的な美しい景観で人々を魅了し続けている。
基礎的食糧の自給を国是とした農業政策の結果だ。
食糧を安全保障の重要な要素と位置づけている。
その国に出かけた日本の宰相は、TPPなる自由貿易を主張してきた。
自給率40%の農産物を、さらに米国市場に開放しようと言うのだ。
この日本に残された「開国」に相応しい市場は、
もう既に米と畜産物、それにコンニャク位しか見当たらない。
それを鉄面皮にも売り渡したいと宣言してきたのだ。
それによって、この国の宰相は何を得ようというのだろうか。
何度も言うが、米国の輸入関税はTVで2.5%、車が5%だ。
この数年で一ドル100円が80円になった。
それだけで20%の輸出ハンディになったのである。
宰相様の言う自由貿易は、既に関税率で左右されるものではないのだ。
農業を大切にするスイスの国民は、
はたしてこの迷宰相の言葉をどう聞いただろうか。
日本列島の冬はまだまだ続く。
しかし、来月4日は立春である。
もう少しの辛抱で、この国にも春が来るだろう。
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