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2011年5月 2日 (月)

ふるさと

仏教に「身土不二」という言葉がある。

人間もその土地に生まれやがて土に帰る自然物だから、

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その生まれ故郷の水や土・食物と不可分の命だと教える。

だけど故郷は、日々の生活の場だから余りに日常的過ぎて、

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普段は自分の生まれ育った所への愛着を意識することはない。

昨秋、バイカル湖の畔の日本人墓地を訪れた。

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読経が終わると間もなく、誰からともなく故郷の歌を口ずさみだした。

そして、シベリアに抑留されてこの地に散った若者の心情を・・

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そう思った途端に前が見えなくなった。

山は青き、水は清き故郷・・何時の日にか帰らん・・・

溢れ出る涙を誰もぬぐうことなく歌っていた。

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眼下には、あの冷水のバイカル湖が果てしなく続いていた。

今回の原発禍で多くの人々が故郷を追われることになった。

地震津波の災禍のあげくに故郷を追放されるのだ。

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先祖の霊も財産もすべて放棄して去らねばならない悲劇。

一体誰のせいかと呪ってみても口惜しいばかりだろう。

震災直後の措置の遅れ追求も、今となっては結果論に過ぎなくなっている。

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とは言え、故郷を追われる人々の心情は察するに余りある。

果たして何時の日にか、再び帰ることが出来るのだろうか?

故郷は遠くにありて思うものなどと、

「思い出ずる故郷」にしてしまっては、断じてなるまい。

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