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2011年8月20日 (土)

秋のキザハシ

何処で鳴くのか四囲から虫の声が聞こえている。

酷暑がにわかに休止して、一気に秋を感じさせている。

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小笠山ではヒグラシの切ない声が響き渡っている。

ツクツクボウシが秋のシグナルなら、ヒグラシは夏の哀歌だ。

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そのカナカナの声が降り注ぐ中を走りながら、夏を懐かしんでいる。

夏は紫外線も強いが生産力も旺盛で、木々や作物を力強く育てる。

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人の一生における夏も疲れを感ずることなく過ぎていく。

最もエネルギーにあふれ気力のみなぎるのが夏だろう。

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やがてその暑さが衰えると、たわわな稔りの秋が訪れる。

柿や栗、ブドウはもちろんのこと、成熟という成果を味わうことが出来る。

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秋には日々思うことも違ってくるし、その様はヒグラシの声に似てくる。

山は静かで、そしてヒグラシの声で満ち満ちている。

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私の人生も季節で言えば今頃かなと思う。

多くの人々と会い、激しく仕事をし、様々なドラマの演者の一人でもあった。

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今はその激流から離れてよどみの流れに身を任せている。

山の落ち葉は、折り重なって走路の絨毯になっている。

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その山道を静かに走りながら考えている。

やがて来る稔りの秋には、真っ先に何を収穫しようかと。

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