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2011年9月13日 (火)

吐月峰

駿府城から西に安倍川を渡った所が宇津谷峠だ。

その峠の懐に吐月峰とか大鈩などと呼ばれる地がある。

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命名の妙と言おうか何か不可思議な連想を呼び起こす呼称ではないか。

それでかねてから、月を吐く峰とは一体どういうことなのかと思っていた。

今日は少し時間があって、その吐月峰を覗いてきた。

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駿河区丸子の泉ヶ谷と言うところに柴屋寺と言う寺がある。

この寺が室町時代中期(1504)に連歌師宗長が庵を結んだところだ。

応仁の乱で都が荒れた頃、この駿河の今川にも大きな内紛があった。

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幼かった今川氏親は、宗長や北条早雲の庇護のもとで、

この丸子城の一角だった丸子の庵に10年近く隠れ住んだと言われる。

言うまでもなく宗長は、全国に名の知れた連歌師で、

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時の将軍足利義政(銀閣を造営)や一休和尚などと親交が深かった。

それで寺には義政から贈られた文福茶釜などが残っている。

それはともあれ吐月峰の言われである。

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寺の庭に「七星の池」と呼ばれる池があって、北斗七星を模した石が並んでいる。

その傍らに月見の石があって、そこから向かいの山の竹林から登る月を眺めた。

勿論、茶事や連歌に興じながら月を待つのだが、

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高い山から出る月だから吐月のように突然現れる。

と言う訳で、何時の頃からかこの向かいの山を吐月峰と呼ぶようになったそうな。

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この泉ヶ谷の隣の谷が不動尊で有名な大鈩である。

駿府からやってきてこれから宇津谷峠を越えようとする時、

旅人は、おしなべてこの不動尊に参拝したという。

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この一角は、物語を秘めた不思議な地なのだ。

昨夜はまさしく中秋の名月だったろう。

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