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2012年9月19日 (水)

空蝉のごとく

先日まで、我が家のモチの樹の幹に蝉の抜け殻が残っていた。

台風が少なかったから残ったのだろう。

Cimg8242

昨日来やっと雨になって、セミの鳴き声も随分と少なくなった。

当然ながら、あの殻の主はとうにこの世の生を終えているだろう。

それでも抜け殻は、その蝉のかつての存在を主張していた。Cimg8241

蝉は、この樹皮に産卵する。

幼虫は地中に潜って木の根から養分をもらって成長し、

地中で雌伏数年の後、樹をよじ登って殻を脱ぐ。

そして、地上での生存はせいぜい一週間でしかない。Cimg8240

その数日を、まさに声を限りに鳴きつくし忽然と消えていく。

儚い限りだが、時の長短を別にすれば私達とて同じ様なもの。

かく言う私だって、良かれと懸命に鳴き続けている。

だが私達庶民の鳴き声は、所詮微かなものだ。Cimg8238

片や昨今の政治の様に、嘘ばっかりの騒々しさがある。

出来もしない原発廃止を決めたかと思った次の日は、ありゃ~机上の只の参考だと !

歴史観の無いあの管首相の稚拙な措置に端を発した尖閣も、とうとうこの騒ぎになった。Cimg8237

この国の政治は、その演出ばっかりで空しさだけを残す。

あの蝉の抜け殻以下と言うべきだろう。

ところで蝉の様に、長い間地中で過ごす植物は多い。Cimg8236

例えばカタクリやササユリだ。

それぞれ種から花を咲かせるまでには7~8年をかけている。

それでいて、地上に芽を出して花を咲かせ姿を消すまでは2~3週間だ。Cimg8235

その僅かな時が、彼らの自己主張の時だ。

蝉と違うのは、植物は球根を残すことだろうか。

ともあれ、昨日来の雨が秋を連れてくるらしい。Cimg8220

蝉たちの声も、また来年を待たなければならないのだ。

それで私は、球根よりも抜け殻を残そうと思っている。

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