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2013年3月25日 (月)

薫風

このところ、朝起き抜けに葡萄のハウスに向かうのが倣いだ。

玄関を開けて、直ぐ頭に浮かぶのがこの「薫風」である。

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ほんのりと重みのある柔らかな風を感じるからだ。

季語としての薫風は初夏の言葉のようだが、本来は季節を問わない。

冬には冬の、秋には秋の香りがあるからだ。

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とは言え、一面に花の匂いが漂うこの早春こそ薫風の風情ではなかろうか。

その早春に、私の葡萄はすくすくと成長を始めている。

毎朝、余分な芽を削除する作業に忙しい。そして、

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「新芽が膨らんだなっ」と思っていると、間髪をおかずに葉を伸ばし始める。

その葉の脇には、早くも小さな花房を覗かせている。

9品種の葡萄を育てているが、出芽の早いのや遅いのは勿論、

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芽の形や大きさだって、みい~んな違っている。

同じ葡萄のくせに、それぞれ個性を競い合っているかのようだ。

そうして、やがて三つ子の魂稔るまでと言った感じで、それぞれの果実を着けるのだ。

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ところで、そんなブドウの成長を日々眺めながら、

自分はさしずめどの品種だろうかと思う時がある。

おませで小振りなブドウ、病気に弱いけど美味なブドウ、

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晩生だけど隆々とした実のブドウ、

ワインにするより使い道の無いブドウ、気温が高いと色も甘みも無くなる短気な葡萄。

薫風は、どの葡萄にも均等にそよぎ渡っていく。

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その葡萄達に囲まれて、あの人この人のことを思っている。

ブドウもいろいろ、人もそれぞれなのだ。

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