童心にて候
人は終生、その精神にコドモを持ち続けるものらしい。
私なぞも、誠に幼い気持ちでいることが多い。
朝の街頭では正に童心に帰っているし、なまじ大人然として旗振りは出来まい。
5才になる孫娘が、時にエッと絶句するような、
精一杯の背伸びをした物言いをしたりする。
懸命に大人の真似をして成長を急ぐ、その現われだろうか。
そうやって私達は、何時の間にか何もかも悟りきったような「大人」になる。
だけど残っている童心は、何時も謙虚に先達の言葉を聴こうとする。
音楽に素直に感動したり、不幸な出来事に涙するのも童心の為せる業だろう。
この時代、ミーイズムに毒された慢心者が増えている。
彼らには何事も馬の耳に念仏だろうし、
芸術に感動するなんてことも無かろうと思う。
第一「利口な大人」なら、ボランティアなんてやらないし、ブログだって書く筈もない。
私が、走ったり、ブログを書いたり出来るのも、実は童心のお陰なんだろう。
男の一生は案外単純なモンで、意気に感じりゃ童心のまま突っ走る。
あれこれ屁理屈言ってりゃ、痩せ細った人生になっちゃうからね。
なまじ老成してしまうよりも、子供心を持ち続けた方が楽しい人生になる。
などと、自分の幼心を正当化させているのだ。
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