富士のごとき
6月22日、プノンペンで富士山の世界文化遺産登録が決まった。
私達が各国の世界遺産を訪ねるように、観光入れ込みが増えるだろう。
そんな思惑もあって、関係の地には一寸した高揚感がある。
登録されようがされまいが、富士は富士であって少しも変わりない。
最初に登ったのは高校二年の時で、初めての山登りでもあり感激の連続だった。
8合目の山小屋では互い違いになって寝て、翌朝真っ暗な中で御来光を待った。
雨合羽を着ていたが寒くって、震えながらその荘厳な日の出を仰いだ。
その宿から見上げる富士は、夕空に青く輝いていた。
自然のダイナミズムの絶対的な大きさに圧倒される思いであった。
近年は例の山頂往復マラニックのために、一年に二度は登ってきた。
田子の浦の海抜ゼロメートルから山頂へ、そして海岸まで返るタフなマラニックだ。
それで今年はレースには参加せず、ゆっくりと登ってみようかと考えている。
それもアプローチの最も長い御殿場ルートがどうかと思案している。
単純で変化が少ないから、登山家にすれば面白くないかもしれない。
だが六根清浄・・・気持ちの山なんだ。
山頂の噴火口を一時間かけて巡ってみれば、自ずと自分の人生と対峙する。
馬齢とは言え、六十幾余年この富士の頂を目指して走ってきたことを思う。
今年も、そんな一時を持ちたいと思っている。
そして、お鉢の傍らで一句捻ろうかとも・・!!
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