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2013年8月 5日 (月)

巧言令色

この国では昔から「巧言令色鮮シ仁」と言われて、寡黙が美徳とされてきた。

私なぞも母親からそう教えられた為〔単に巧言の才が無いだけ〕か、

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オベンチャラが出来なくって、サラリーマンじゃ大成できないなって思っていた。

しかしその道のプロは、追従が板に着いていて傍で呆れてしまうほどだった。

何時の頃だったか、某銀行の課長がやって来て、立て板に水のごとくしゃべって帰った。

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帰ってホッとすると同時に、とてもあの軽口には乗るまいと思ったことがある。

しかしながら、世の中には甘言に乗せられる人も多いようで、

取り巻き連中の意見だけを聞いて会社を潰してしまう例も多い。

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この点、我らが出世大名徳川家康は、流石に苦労人だけのことがあった。

主だった家臣に巧言をはく人間もいなかったし、本人もおべんちゃらを嫌った。

而して天下を取り、そして今又、ユルキャラでも全国制覇を狙っている。

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それはともかく、巧言令色を一概に悪くも言えない。

誰だって、生殺与奪の権を持つような権力者の前では萎縮する。

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私も、ひたすら恐れ入るような場面を何度と無く経験している。

と言っても、蛇に睨まれて凍り付いてしまった蛙にゃ言葉すら細ってしまうものだが・・・。

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かつての接待なんて習慣も、そんなこんなから生まれたんだろうな~。

先ずはお近づきを・・・ってね。

ともあれ物の本によると、この巧言令色を細君に用いよとある。Dscf8035

老後の幸せを思うなら、ここは愚妻と思う心を押し殺して、

「今日はきれいだ」とか「君のおかげだよ」などと囁けと言う。

しかも、ごく気楽にさりげなく言うんだそうだ。

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しかし謹厳実直、半世紀以上嘘はつかないことで通して生きてきて、

この期に及んで節を曲げねばならんとは、人生とはレ・ミゼラブルなものである。

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