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2014年1月29日 (水)

生活の臭い

匂いではなく臭いだが、言うまでも無く老人臭や体臭の臭いではない。

かつては、その土地土地に独特のにおいがあった。

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工業地帯には鉄や石炭のにおいが溢れていたし、鋳物工場の脇でも独特な臭いがした。

島田市はパルプの街で、大井川を渡ると何時もパルプの異臭がしていたっけ。

それより何より、田舎の香水の臭いは格別なものだった。

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そもそも化学合成肥料の普及は戦後のことで、それ以前の下肥は貴重な肥料だった。

だからそいつを貯めておく肥溜もあちこちにあって、

子供の頃には、落ちたり足を突っ込んだりの笑うに笑えない記憶もある。

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農家なら何処の家にも大きな糞だめがあった。

昔の我が家にも玄関先に二本板を渡したポットン便所があって、

今でも時折、その便所が溢れ出す夢を見る。

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当時の我が家の臭いは、多分そのにおいだったろう。

それに加えて、鶏やヤギ糞も近くにふんだんにあった。

だけど当時は生活と臭いは一体のもので、何の違和感も無く生きていた。

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ところが今では下水の普及や諸々の規制、更には畜産業の追い出しなどで、

臭い物に蓋をして何処も無臭が当たり前になった。

大変なコストを掛けた訳だが、それはそれでまことに結構な生活環境になったと言える。

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しかし一面、人間の感性や町の活力がにおって来なくなった。

臭い暑いと言いながら泥臭く生きてる方が、人間臭くって本当は良いのかもしれない。

無菌室で生きる様な方向を限りなく追及していくと、免疫力の減退に繋がりかねない。

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無菌状態のところでは、特殊な菌が異常発生して悪さをしたりするからね。

ともあれ、今でも臭いの残る海岸や港町が好ましく思える昨今なのだが・・・。

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