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2014年7月10日 (木)

農業離脱志向

水田の稲が青々と勢い良く成長している側に立って子供たちを見送りながら、

昨日に続いて、この国と農業について書いてみようと思った。

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それは言うまでも無く、この国は黎明期から近世まで瑞穂の国、農耕の国だった。

稲作の伝わって農耕が始まったのは縄文の昔に遡る。

以来、天皇が五穀豊穣を祈る神官であるように、米は財力(権力)の源だった。

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だから当然ながら、この列島に住む人々は米には特別な愛着を持ってきた。

社会の仕組みも、江戸時代の税が物納〔米〕だったように永らく米が中心だった。

しかし、泥田に這いつくばって米の生産を担う農民は生かさず殺さずで、

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年貢米を搾り取ることで支配階級が成り立ってきた。

機械化の進む以前の米作りは、まさに過酷な筋肉労働によって成り立っていた。

私だって5~6歳の頃から田圃で稚苗を取ったり、稲束を抱えて集めたりと手伝ってきた。

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そう言えば「男」と言う字は、「田」を「鋤」で耕す者を意味してたっけ。

だから子供心にも、「生きるって、大変だな~」などと体の芯から感じていた。

それでも大学に入る頃まで、「俺が家を継いで百姓やるしかない」って思っていた。

しかし折からの高度経済成長の足音が、私の進路を転換させていく。

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私と同年輩の人々は、押並べて同じような進路を辿っているのではないか。

国民のほとんどが農業に従事していた時代が、この頃から急激に変わり始めたのだ。

考えてみると、江戸時代だって農業を商人なりに転進した人が豊かになった。

いやいや、戦国期の秀吉のように農業が否だから侍になって成功したんじゃなかったか。

どうも、総じてこの国では農業をしなくて住む境遇が立身出世だったようだ。

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今日では食料の6割は海外から輸入されているから、みんなで農業しなくて良くなった。

逆説的には、農業の負担が軽くなったから国が豊かになったと言える。

TPP交渉が煮詰まりつつあって、結果次第では農業は更なる危機に直面する。

未来永劫食料が輸入できるのなら、それでも良いのかも知れない。

しかしながら、かつての後進農業国が押並べて産業転換に奔走している今日、

この国だけが都合よく立ち回れるのものかどうか・・・・?

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