ジュネーブにて
ジュネーブは、レマン湖の西の端にフランスに包み込まれるように位置している。
永世中立と言うこともあって、このジュネーブには国際赤十字本部や国連の欧州本部など、
200余の国際機関の本部が置かれている国際コンベンション都市だ。
国連の前身となった国際連合の発足したのもこの地で、今は国連人権委員会本部になっている。
早朝、ホテルを出るとレマン湖の畔を北に向かって走り始めた。
対岸の遥かかなたには、モンブラン(4807m)が雪に覆われた頭をのぞかせている。
湖岸にはランナーやロードレーサーも多く、久しぶりに気持ち良く走っていた。
人権委員会本部やWTOなどを過ぎて折り返し、今度はモンブラン橋を渡って旧市街に向かう。
レマン湖がローヌ川へと注ぐ所にベルク橋があって、その真ん中にルソー島がある。
18世紀の思想家ジャン・ジャツク・ルソーはこの街で生まれたのである。
ところでスイスは、周辺諸国と異なった独特の経済を維持している。
際立っているのは人件費がすごく高いことで、最低賃金でも45万円/月ほどである。
高い賃金は当然ながら物価に跳ね返って、何でも驚くほど高価である。
例えば普通のミネラルウオーターが700円、日本なら100円のアイスが500円、
家賃が月20万円と言った具合で、賃金は高くても生活は???である。
因みにガイドのTさんはジュネーブに住むが、肉などはフランスに買いに行くのだそうである。
そういえばこのジュネーブにはフランス人が大勢通勤して来ていて、高い賃金を得て税金はフランスに納めている。
スイス政府にすれば困った事態なのだが、結局どうにも出来ないらしい。
先日書いたように多言語国家だから、TVだって他の国とはかなり違う。
アナウンサーは口をパクパクさせているだけで、TVから流れる言葉は自分の選択した言語なのだ。
少しゆっくりしたかったんだけど、今夜はローマに泊まることになっている。
ジュネーブから一飛び、山を越えればもうそこはイタリアなのである。
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