モンゴル紀行・・・
旅心と言うものは、旅の終わり頃になって高まるものらしい。
ロシア国境近くのフブスグル湖畔から600k余り、バスで4時間、モロン空港から一時間半、
暫く前にウランバートルのホテルに到着し、最後のパーティを終えたところだ。
バスにしろ飛行機にしろ、窓の外には刷毛で薄く履いた様な緑の山々が延々と連なり、
その所々に羊や馬、牛やヤクの群れが散らばり、その群れを馬やバイクに乗った牧童が追っている。
モンゴル高原には、上古以来の放牧文化(農業の重要な一つの様式)が脈々と続いているのであって、それが如何にもこの高原に相応しい景色になっている。
それに改めて空を見上げると、雲が随分と近く、或は手を伸ばせば届きそうな所に浮かんでいる。
不思議に思うことは無く、この大地そのものが1500mの高地にあるのである。
いよいよ明日は帰国だが、何しろTVもラジオもなく、電気すら19時から24時の自家発電で供給するリゾートのことであり、滞在していた間のネット接続はおぼつかなかったのである。
否、パソコンの接続環境もさることながら、私自身どっぷりとそのリゾートに身を浸していたと言うべきだろう。
一つの同じキャンプ地に十数か国の男女が集い、共に飯を食い、語り、汗をかいたこの6日間のことを思っている。
美しい自然の中での、正に夢の様な日々が終わり、過去のものとなったのである。
しかし、モンゴリアンブルーの空の下、エメラルドに輝く湖畔で過ごした数日は、返す返すも得難い毎日だった。
人生と言うものが、「今、ここ、自分」の積み重ねであるならば、ここでの色合いは一際輝く瞬間であったのに違いない。
さて、非日常的空間に身を浸したこの期間を、どう表現し、どう書き残したものだろうか?
少しのアルコールと共に過ぎ去った過去にしてしまうには、余りにも貴重な経験だし、・・
それで明日から数日(何日になるか?)、私自身のモンゴル紀行として表現してみたいと思っている。
| 固定リンク
« サァェンバイノー | トップページ | トイログヘ »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
お疲れ様〜。
貴重なお話しと写真を楽しみにしてます。
投稿: 澄子 | 2016年8月 6日 (土) 06時58分
もう帰国の途につきましたか?
ともかく無事完走のようでお疲れ様でした。
賞品の羊はもう腹の中でしょうか?
これからのブログを楽しみにしたいところですが小生も今日からチョット遊びに行きますのでしばらくブログを残念ながら拝見できません。
帰ってからの楽しみに取っておきます。
投稿: 期待 | 2016年8月 6日 (土) 08時22分
「期待」のコメントは、今日からイランへ旅立たれる方かしら⁇
皆さんの無事の帰国と旅の土産話を楽しみにしています。
投稿: 弥生 | 2016年8月 6日 (土) 08時27分
かずかわさん、果たして期待にお応えできるか分かりませんが。私の見たありのままを書いてみたいと思っています。
そらから、政情も含めて複雑な地域に出掛けられるよし、私もその土産話を楽しみにお待ちしています。
山草人
投稿: 山草人 | 2016年8月 6日 (土) 20時09分
弥生さん、すっかり楽しんで帰ってきました。報告は余韻が覚めないうちに、ゆっくりと書き下そうと思っています。
人生って、実に面白いと思いました。
山草人
投稿: 山草人 | 2016年8月 6日 (土) 20時11分
澄子さん、今回の挑戦はモンゴルのフブスグル湖の周りの最も景色の良いところを100k走る大会で、それはそれは大変なところです。
そしてただひたすら、ビューティフルの連続なのです。
山草人
投稿: 山草人 | 2016年8月 6日 (土) 20時13分
お疲れさまでした。 多くの旅の話ぜひ聞かせてください。 ゆっくりと身体を癒してください!
投稿: gaku | 2016年8月 8日 (月) 21時10分
gakuさん、有難うございます。このモンゴル紀行は、しばらく続くのですが、我慢して是非お読みいただけれは有難いと思っています。良く眺めていくと、実はモンゴルには日本の歴史を色濃く映しているところがあるからです。
ともあれ、今朝から少し食事ができる様になりつつありますが、もの凄い脱水状態で水ばかり飲んでいます。なぁ〜に、明日辺りから普通になるでしょう。
山草人
投稿: 山草人 | 2016年8月 9日 (火) 18時26分