馬子の衣装
スーツを着ることがとんと少なくなって、大抵は小パン・ランシャツで過ごしている。
子供達に「ショウパンの叔父さん」って言われてる位だから、かなり板についているし、それに過ごし易い。
堅苦しい衣類などは式服を残して、可能な限り減らして行こうと思っている。
先日あるラン仲間に「背広姿が似合うんですねェ〜」と言われたが、三十数年の積み重ねがあるから当然でもある。
その友人は、常日頃のラフな格好を見尽くしていたから、稀なスーツ姿に驚いたのである。
ところで私達は、生まれてこの方その風体で持って、自分を表現し続けている。
その時々の衣装もそうだが、自分の顔だってその生活の在り様によって少しずつ変わっていく。
馬鹿・アホになるんなら、口をだらんと開けて目尻を下げヘラヘラ笑っていれば良い。
こ狡い人間は、顔を動かさずに細目で眼球だけを動かして、人を横目に見れば良い。
ヤクザなら、背を丸めて肩を怒らせて上目遣いに歩きゃ良い。
そしてそれなりに良い顔になるには、良書を読んで思慮深く・・・・それは言わずもがなだね。
私も長いこと自分の顔が嫌いだったけど、そりゃ〜自分の了見違いだったようである。
最近ではようやく馬子らしくなってきたと言うか、キリキリした顔が失せて穏やかになった。
ところで、人生はここまで歩いてくると、永い様でそれ程でもなかったなぁ〜と思う。
改めて言うまでもないが、人生80年とすれば、たったの2万9千日に過ぎない。
それも70年近く使っちゃったんだから、残りの日数は4千日あるのかどうか。
そう思うと私にとっての一日は値千金で、とてものこと良い顔をして過ごすのが肝心な訳である。
衣装なんてのは仮のもの、金襴緞子を羽織ってあの世に行けるものでなし、馬子の装束で十分である。
それにしても・・・・・・残り4千日かぁ〜!!
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