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2017年1月10日 (火)

一幅の絵の様に

NHKの昨夜の特集「18祭」を観ながら、人生は絵空事のためにこそあると思った。

特集は、全国から選ばれた1000人の18歳と4人の歌手グループが共に創り出す合唱だ。

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若さにとって、未だ見ぬ将来への不安や恐れ、自分との葛藤は当たり前のことだろう。

自分の生き方も人と人の間合いも暗中模索していくんだから、何かと悩むのもごく自然だ。

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1004人の合唱は、その一人ひとりに「人は、一人じゃない」ってことを見い出させていく。

そして、その最後の感動的な合唱のシーンこそ、美しい絵空事じゃないかと思ったんだ。

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私の様に70年近く生きてくると、あれこれ経験する中で次第に感性が鈍くなって、不安が減るのと一所に夢までも失うようになる。

昔夢見た冒険など打ち忘れて平板な日々に安住するのだが、それが年を取ると言う事でもある。

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だけどどうだろうか、所詮自分の存在など小さなもの、絵空事を追い求めるのも人生じゃないか。

まして老年に至っては既に恐れるものとて少なく、清々と心温める瞬間(絵)を求められる。

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自分の内にあるひそやかな感情や思いを現実のものにし、一幅の絵の中に描き込んでいく。

そして人生は、自分の心の中に気に入った何枚の絵を貯蔵できるかで、その真価が決まるのではないか。

そう、サミュル・ウルマンの詩に「青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。・・・

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年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いが来る。」とあるように。

人生は、時には感情の波や幻影に流されたりしながら、その中に確かな絵空事を仕上げていくもの。

そうして、その空気の色や風の匂い、陽に照らされた自分自身の姿を記憶すりゃあ良い。

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何も無理して、自分を現実の中に押し込め無くったっていいんだ。

人生五十年が、六十年になり、七八十年にもなったんだし、何だかそんな気分になっている。

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