俺様の反省
「仮に俺様がこの世からいなくなっても、それは浜の砂一粒なくなる程度の事でしかない。
だがこの俺様にとっては、それは世界が潰れるほどの生涯最悪の事態である。」
確かにこの世界は自分の死と共に消滅するが、それでも地球は回り、天気は移り変わり、
人々の活動もとどまることなく続いていくのである。
そんな至極当たり前のことを、最近ではなんだか新鮮に感じるようになっている。
それは取りも直さず、自分の存在が少しずつ希薄になりつつあるからじゃなかろうか?
今週はミニ統一地方選があって、音量最大に候補者の車があちこち走り回っている。
関心度の低い私なぞは迷惑でしかないが、それでも街宣車の主は必死の形相である。
その常日頃尊大な態度を見せる候補者諸氏にしても、私達同様所詮は65億分の1の存在でしかない。
だが、本当は「とるに足らないつまらんヤツ」でしかないのに、俺様は選ばれるべき人間だと主張して止まない。
それは私達だって同じで、自分では凡人だと思いつつも、「かなり、ましだぜ」って思いたがる。
そうして、あの候補者同様、誰かに認めてもらいたくてしょうがないんだ。
この私だって、子供の頃から褒められりゃ頑張れたし、それなりに自信を持つことだって出来た。
そう、人は他人に認めてもらって自信を持つことで、ようやく前に進むことが出来るんだ。
いい大学に入って、いい会社に勤めて出世したいって願望にしても、とどのつまりは認められたいからだ。
多分私もその類だったはずだが、馬齢の故か「もう、それもいいなぁ~」って気分になっている。
それで数日前にも「自分の七割は許容するようになった」と書いたのである。
とるに足らないつまらないヤツだけど、それも含めて「まっ、いいか!!」って感じかな。
グズで何をやらせても下手くそで、尚且つ弱虫なのに、それでもそれなりに生きてきたじゃないかってね。
俺様は大事だけど、所詮砂浜の一粒の砂なんだしねェ。
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