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2017年5月 5日 (金)

ラストエンペラーの宮殿

紫禁城(故宮)は、明朝(1421〜)から清朝(1644〜)にかけての500年間、24代の皇帝が暮らした所だ。

元が拠点を置いた所だが、明の永楽帝が14年を費やして造営した宮殿だ。

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周りを幅52mの堀が囲み、72万㎡に及ぶ宮殿には大小無数の建物が林立している。

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現在の建造物は、1644年の李自生の乱で焼失した後、清朝により造営されたものだ。

李自生の反乱は、結果的に長城の北側で満を持していた韃靼族を内側に引き入れる結果となった。(この辺の事情は、司馬遼太郎の韃靼疾風録に詳しい)

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ともあれ、紫禁城は天に変わって地上を治める皇帝が住む所で、

北極星(紫微星)と禁城(庶民立入禁止)の合成語で紫禁城と呼ばれる。

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私達にとっての紫禁城のイメージは、あの西太后と愛新覚羅溥儀の映画ラストエンペラーだろう。

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1908年、光緒帝が没して、西太后が後継に2歳10か月の溥儀を据えるところから始まる。

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その即位の礼では、大和殿の広場に百官がひれ伏し、厳かに最後の行程が即位する。

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だが紫禁城の外では、帝国主義の列強が国土を蚕食し、アヘンは蔓延する危機状態にある。

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しかしこの広大な宮殿の中には、そんな世間の喧騒は少しも聞こえてこないのである。

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やがて1911年、辛亥革命が成功して、清は滅び、5歳の溥儀は退位を求められるのだ。

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それも束の間八路軍が台頭し、毛沢東の中華人民共和国が設立される。

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蒋介石は政府共々台湾に逃げるのだが、その際、この紫禁城のめぼしい宝物をそっくり持ち出してしまう。

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その宝物が、現在の台湾にある故宮博物館の展示物だ。

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紫禁城は皇帝の暮らす住居であり、政務の場でもあるが、それにしても巨大で、

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大和門前の小川に掛かる橋は玉で造られ、後宮には皇族の遊ぶ公園まである。

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主な建物は天安門、午門、大和門、大和殿、中和殿、保和殿、乾清宮、神武門などだ。

紫禁城を北に向かって歩きながら、その規模の巨大さに圧倒されつつ、「こけおどし」を思った。

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人間の住む所などせいぜい10㎡もあれば十分だが、目一杯税を尽くしてもこの程度だ。

「天に代わって地上を治める」為に必要な権威づけが、この紫禁城なんだ。

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そもそも皇帝など誰だって良いんであって、統治機構が国を治めるのである。

その権力の象徴として、紫禁城は500年間にもわたって機能し続けたのだろう。

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北側の神武門を出ると、やれやれと大きな溜息をついてしまった。

さらにその北側の丘に故宮を一望できる城(景山公園)が聳えているのであった。

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コメント

万里の長城マラソン、お疲れ様でした!マラソンじゃなくても一度は行ってみたいです。

投稿: そよ子 | 2017年5月 5日 (金) 21時58分

そうなんですよ、そよ子さん。私も一度はって思って参加したんですが、やはり長城は中々のものです。
 それに偶然にも走る仲間のMさん夫妻、Mさん、それにIさんにもお会いし、びっくりしてしまいました。ランニングマニアの世界って、案外狭いんですね。
 それで、秋にも別のコースで大会があるらしいんですが、一緒に行きましょうか?
山草人

投稿: 山草人 | 2017年5月 6日 (土) 12時29分

ほお~!どんなコースでしょうか。万里の長城の別の部分とかcoldsweats01

投稿: そよ子 | 2017年5月 6日 (土) 20時37分

何しろ長城は6,000kもあるんだから、観光客の来ない所を選べは、コースは幾つも出来るでしょうね。秋の大会は、半分くらいロードが入っているらしいですよ。
                山草人

投稿: 山草人 | 2017年5月 6日 (土) 21時15分

なるほど~!万里の長城、恐るべし!今度お会いできた時に教えてください(o^-^o)

投稿: そよ子 | 2017年5月 7日 (日) 09時11分

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