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2017年7月31日 (月)

獅子身中の虫

井伊谷城の裾近くに、井殿の塚と呼ばれる石垣で囲まれた一角がある。

タブの巨木で覆われた一隅だが、井伊一族の悲劇を象徴する場所でもある。

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と言うのも、戦国期の井伊一族には悲劇相次いでおり、その歴代の当主を弔う趣旨だろうか。

直虎の父直盛は桶狭間の戦いで戦死、祖父の直宗は討ち死、曽祖父直平は毒殺されているし、直虎の許婚だった直親は今川に謀殺されている。

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当主が相次いで亡くなって残されたのが、娘の直虎一人という状態になったのである。

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しかも時代は、戦国乱世の真っただ中だったから、龍潭寺に伝わる井伊家伝記のごとく

「次郎法師は女にこそあれ、井伊家総領に生れ候間、僧侶の名を兼て次郎法師とは是非なく・・」となったのだろう。

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ともあれ、この井伊家の相次ぐ不幸には、家老の小野但馬が大きくかかわっている。

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そもそも小野家は、今川に忠誠を誓って、その威光を背景に井伊を威嚇することで、隠然とした力を持ち続けてきた家だ。

言うならば井伊にとっては獅子身中の虫の存在で、直満もその子直親もその讒言で殺されたのである。

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小野氏は井伊を散々痛めつけた訳だが、その反対に目付家老だった新野左馬之助は大いに助けに回っていた。

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大河ドラマでは小野氏を複雑に描いているが、実際にはかなりの危険人物だったのではないか。

事実、今川氏真と結託して直虎を追い出し、井伊谷城代として君臨し、虎松の暗殺を目論むのである。

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マラニックを終えて奥浜名湖の宿の風呂に浸かりながら、湖上に築いた城跡を眼下に眺めた。

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そこには箱庭のように田圃や入り江、氣賀の街が広がっていた。

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都田川が浜名湖に広がりを始める、まさに奥浜名湖がこの大河ドラマの舞台だ。

因みに浜名湖は都田川の流域そのもので、湖でもあるが「川」なのである。

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