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2017年8月21日 (月)

赤岳から天狗岳へ

キレット小屋の早朝、朝食を済ませると、東の窓から明るい日差しがさし込んできた。

いよいよ(松原湖から見上げた)主峰赤岳(2899m)へと、6:10には登り始(2時間の行程)める。

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ところが山小屋を出て10分もしないうちに、下を見ないで岩にしがみついて、ひたすら四つん這いで登らざるを得なくなった。

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昨日の20m程の空中階段て十分スリルを味わったと思っていたのだが、それは序の口で、梯子に鎖に四つん這いが延々と続くのである。

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しかも先ほどまでの太陽も束の間で、一面にガスに覆われる状態になった。

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しかし、登山というものは中々途中で引き返すという選択には、さらなる困難が伴うものだ。

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岩登りを繰り返すうちに下りに入って、登ってきた若者に「頂上まで、どのくらい?」と尋ねると、

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「エッ、我々は登ってきたとこで・・」と返ってきて、コースアウトして下っていた事に気付いた。

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どうやら頂上をやり過ごして、阿弥陀岳の方向に向かっていたのである。

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声を掛けたおかげで事なきを得、暫しの八ヶ岳山頂(赤岳)を噛みしめることが出来た。

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しかし今日の日程はこれからで、慌ただしく阿弥陀岳を左下に見つつ横岳(2829m)に向かった。

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と言っても峰づたいに道が続く訳ではなく、真っ逆さまに下って又登り返すのである。

八ヶ岳はこの連続で、昨日の疲れとも相俟って、ペースは予定よりも遅れ気味になっている。Dscn2225

それにしても私達は重い荷物を背負って、 何故こんなに大変な登山に出掛けるのだろうか?

・・・ってなことを思いながら進むのだが、始まったからには人生と同じで止める訳にゃいかない。Dscn2232

それに考えてみれば、人生ってのは退屈なもので、波乱万丈があるからこそやってられる。

山もそれと同じで、大変に次ぐ大変があるからこそ、登山の醍醐味があるのだ。Dscn2230

それにリスキーな所では誰もが緊張して油断はないのだが、フッと間がさすというか、幾分楽な所でこそ怪我をする。

今回もK隊長が一段上から後向きに倒れるアクシデントがあったが、下に我々がいて事なきを得た。Dscn2235

ともあれ11時過ぎには硫黄岳山荘に着いて、行動食の軽い昼食と休息をし、息を継いだ。

午後は硫黄岳(2760m)から夏沢峠を経て天狗岳(2640m)を目指すのである。Dscn2236

硫黄岳は野辺山高原の真西にある山稜で、下から見上げると一番の広がりを持って見える。

登り詰めると山頂も広く、その東側が大きな円を描いて切り立っていて、これが噴火口である。Dscn2243

噴火口の東半分は吹き飛んでしまっていて、八ヶ岳創成の荒々しさを感じさせる。

その昔、富士山と背比べをした此花咲矢姫が自分より高い八ヶ岳に腹を立て、ボカンと殴ったとされるが、

南八ヶ岳から北八ヶ岳に至る山容からすれば、富士山より相当に高かったことになる。Dscn2246

暫しその硫黄岳の広がりを楽しんだ後、最後の天狗岳に向かうのだが、その前に根石岳(2603m)があった。

その根石岳山頂に登ると俄かに霧が晴れ、南の方向に昨日から辿ってきた山峰が遥かに見渡せた。Dscn2247

「そうかぁ〜、あそこからここまで来たんだぁ」と、まさに山の醍醐味を味わう一瞬だった。

天狗岳に登るとそこは天空の別天地で、何と言うか足の裏がもぞもぞする高さを感じて、Dscn2252

下を見渡すと、遥か彼方に松原湖やヤッホーの湯とおぼしき所が見えて、土地勘が一気に出来上がっていた。

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次は、その天狗岳の裾野の黒百合ヒュッテまで降りるのだが、途中鬼の奥座敷なる巨石の原を越えることになって、最後の苦労の末に3:30山小屋に到着となった。

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コメント

阿弥陀岳の中腹まで行ったのなら頂上まで行けばよかったのに!
阿弥陀も赤岳に劣らず格好良いやまですよ!
標高は負けますけど山容は負けてないでしょう?!
それにしてもさすが健脚揃い!
2日目にして黒百合ヒュッテですか!!

これで天気に恵まれればしっかり山にはまるところですね。

投稿: かわい | 2017年8月21日 (月) 19時15分

いやいや、かわいさん。コースアウトして、慌てて修正するのに精一杯で、そんな悠長なことは思い浮かびませんでした。山は道一つ間違えれば、命にかかわりますからね。
 天気には必ずしも恵まれませんでしたが、山に対する自信と言うか、自分の足でもそこそこ頑張れるって感じました。どんどん行きますから、連れて行ってください。
              山草人
 

投稿: 山草人 | 2017年8月21日 (月) 19時41分

お帰りなさい、無事に下山されて、皆さん怪我もなく安心しました。

山の事は分かりませんが、流石健脚揃いですね~💦

編み笠、権現、赤岳は行った事あり、懐かしく思い出しました(^^)

投稿: よっぴー | 2017年8月22日 (火) 08時30分

よっぴーさん、有難うございます。ホント、無事に下山できてホッとしました。でも下山してしまうと、大変だったことは忘れて、良いことだけを思いだすんだよね。人間って、結構都合よく出来ている。何だか、たびたび山に行きたい気分になっている。今度一緒にお願いします。
               山草人
              

投稿: 山草人 | 2017年8月22日 (火) 09時01分

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