年惜しむ
いよいよ2017年も今宵限りとなって、尚且つ平成すらも幾ばくもなく、殊更感慨深い年になった。
殊更と言うのも、古稀という年齢になって、多分初めて自分の余命と言うものを考えたからだ。
そして幾分狼狽えたというか、残された時間に何が出来るのかと思い迷った年だった。
古稀は近頃では稀でも何でもないが、しかしながら大きな節目であることには違いない。
現実にこの私自身が峠を越えてみて、確かにその景色が変わったのである。
だからと言って、明日から何が変わるという訳でもないが、心根は明らかに変わった。
勿論、日々遭遇する一つ一つの事柄や考えることも、少しずつ変わっていくのだろう。
そしてこの一年を振り返ると、全ての仕事から離れたことも大きかったし、
日光や万里の頂上を初めて走ったし、あちこちの山にも登ることができた。
精一杯仲間と共に汗をかいた一年と言えるし、次の十年に向かう新境地を開いた一年だ。
それにしても、歳をとるとは中々に味のあるものの様で、より自分の内面を覗くことが出来る様になっていく。
おそらく今年は、その新たなスタートの年になったのではないか。
次の十年に向けてのナミブのサハラグレイトレース250kは、私のこれからの試金石でもある。
これも準備がほぼ整いつつあって、残すは体調管理だけだろう。
そうして来るべき年は、次々と新たな体験を目指す出発の年になる。
「年惜しむ 心うれいに 変わりけり」(虚子)
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