時々根に肥料
至極当たり前なことだが、植物はその根から水分や養分を吸って子孫を増やすし、
動物だってその植物に依拠して生きているから、その土地なりの生き方(生態)になる。
我々日本民族だって、随分と長い間稲作を基礎にして生きてきた訳だが、今日の様相は一変しているようだ。
食料のカロリーベースの自給率は3割前後らしいから、ほとんど海外からの食糧輸入で胃袋を賄っている。
食に関しては、とっくにその土地に依拠して生きていないってことになるのだが、その心はどうだろうか。
多くの人達が海外駐在などで働くようになったし、生活そのものも随分にグローバル化した。
家だって転々と移すのも普通になったし、「故郷」のない生活も決して珍しくはなくなった。
土着の思想は薄れ、人それぞれ気儘に生きる時代なのかもしれない。
そしてその風潮は「郷土愛」なんて言葉を死語にしつつあって、中山間地はより一層の過疎に怯えている。
だが私は、この土地に生まれ育ち、学生時代も含めてずぅ~っとこの土地で生きてきた。
何の変哲もない農村の一角で、取り立てて目立つ程の物もない土地だから、私もそうした風土を多分に身にまとっている。
この数日の豪雪で往生している東北・北陸の皆さんには申し訳ないが、雪などめったに見ることがない土地である。
だからと言って心底この土地に惚れているのかと言うと、いやもっと歴史のある所、或いは情緒のある所に住みたいとも思う。
だがしかし、先祖代々受け継がれてきた土地であって、後代に受け継ぐのも私の役割である。
そう・・土地に根を張って生きることが肝心で、現代人はあまりにも軽躁になり過ぎたね。
私はこの土地に根を張って、やがてその土になるのだから、その土地を肥やさないとね。
最近は、より一層そんなことを考えるようになっている。
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