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2018年3月11日 (日)

須磨の海

神戸はよく晴れて、絶好のマラニック日和である。

ポートアイランドの神戸市民広場前を9;20スタートした私たちは、アイランドの縁を回って神戸大橋を渡る。

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この間の景色と言うものは、六甲の山並みを借景に、港に浮かぶ豪華客船やらビルの群れやら、それらを一望できるロケーションが続くのである。

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この人工の造形を、これまでもかと楽しみながら心地よく歩を進めていく。

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市庁舎前まで来て、私たちは神戸中区コースと須磨コースに分かれるのだが、私は初めての須磨海岸沿い*西に向かって走った。

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遠くには淡路島と、それに繋がる明石大橋がそびえている。

のどかな瀬戸内海の海である。

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そしてその途上は、源平の物語の舞台であって、一の谷をはじめとしたその歴史の舞台の連続なのである。

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平清盛はここに港を拓き、彼の墓所も鎌倉時代になって再建されている。

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いやいや清盛だけでなく、平家の公達の遺跡もあちこちに散らばっているのである。

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中でも須磨寺は、敦盛の墓所であって、青葉の笛とともに多くの参詣人を集めている。

そもそもこの須磨寺は、あの義経の本陣跡と伝えられ、ここから一の谷に出陣したのである。

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平家は海に逃げるほかなく、その船に逃げ遅れたのが清盛の甥敦盛だった。

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その敦盛に追いすがったのは熊谷直実だが、敦盛に対し「やあやあ逃げるとは卑怯なり」と扇子をかざして大音声を上げる。

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これに対して17歳の敦盛は、直実に向かって引き返すのである。

組打ちのすえ直実が兜を跳ね上げてみれば、なんと自分の息子と同年輩の若武者である。

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名を訪ねても「この首を持ち帰れば・・」と答えることもない。

そうこうするうちに向こうから梶原景時がやってきて、止む無く敦盛の首を討つ。

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首を討ちとって傍らを見ると、そこには腰に笛が一本挿してある。

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さては昨夜の美しい音色の主はこの男かと、その風流にはらはらと涙する直実。

義経の本陣に首を持ち帰って首実検に臨むも、涙なくしてみるものはなかったという。

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そして、この須磨寺その青葉の笛が展示されているのである。

おおよそ900年前の出来事ではあるが、今なおもののあわれとして私達の心を打つものがある。

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ともあれ、淡路大橋までの間を走り通したのである。

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コメント

二日間おつかれさまでした。
清盛コース、ワープしましたが楽しめました。
見どころがたくさんありますね。

帰りの新幹線のハプニングにはこまりましたね。(磐田の変電所の事故、原因は?)
自分は新幹線でははじめての体験かな?

山草人さんの源平合戦のお話し
続きを聞きたいです。

投稿: simo | 2018年3月12日 (月) 20時14分

 ホント、お疲れさまでした。でも、疲れ以上に十分楽しめましたね。神戸という所は、歴史や近大、そしてまた猥雑なものがギュっと詰まったところですね。これで六甲の山に入れば、今度はパノラマが広がって、何度言っても新しい発見があります。
 清盛は、この地の良さをいち早く見出して港を作ったのですから、確かに先見の明があった訳です。それを追い落とした義経も、山の斜面を使った訳で…・・・海と山が調和した日本列島の縮図でしょうか。
               山草人

投稿: 山草人 | 2018年3月13日 (火) 07時21分

先日はお世話になりました。
須磨寺初体験すばらし。
決闘のくだりが~。もう一度新平家物語読もう!

帰りの新幹線気になってました。
ウルトラレース御無事で。

投稿: 大場 #8 | 2018年3月13日 (火) 09時38分

 大場さん、こちらこそお世話になりました。そうですね、平家物語は改めて読む価値がありそうです。高度経済成長期には見向きもされなかったのですが、日本人の心の底流になっていることは事実でしょう。
 実は須磨の海岸に出た時、那須与一の扇の的を思い出しました。あれは屋島でのことですが、平氏方が差し向けた美女の乗った小舟に竿の先につけた扇があって、美女が手招きしている。義経は、与一にあの的を撃てと命じたのです。奇しくも浸透滅却してはなった矢がその的を射抜くのです。
 私は海と言えば遠州灘の荒波を想起するのですが、あの須磨の海なら在り得るのではと思ったのです。遠浅で波静かな須磨の海、物語の舞台になりますね。
              山草人

投稿: 山草人 | 2018年3月13日 (火) 16時38分

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