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2018年4月30日 (月)

NO7-バンパイヤー

一日のマラニックが終わり風呂で汗を流して懇親会場に降りると、末席に明枝が座っていた。男はその隣に「ここ、いいよね。」と言って腰を下ろした。「明枝さん、今日はありがとう。来て良かったよ。それにしても、あの日光で出会った時には、どこの美人だろうかって、実はあの時ドキドキしていたんだ。かなり暗かっただろう。」などと軽口を叩いていた。そこに、あの雨傘男がやってきて真向かいに座った。

「あら、岩原さん。お疲れ様。私のこの自慢のコースは、如何でした?」と明枝が正面を向いた。その岩原と呼ばれた男は、「椅子が、ないだろうか?」と言った。痛風で座布団に座れないのだという。「岩原さん、美味しいものばかり食べているからでしょ。それにしてもウルトラランナーらしくないわね。そんなことで、今度のグレイトレースは大丈夫?

」「いやさ、痛風とランナーは関係ないよ。どうも、そういう体質らしい。あの増田明美も痛風だって言うぜ。そりぁさ、海老や蛸は好物だけどね。

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それから塔のへつりも良かったけど、あの大内宿が今日まで残ったのは、ありゃ奇蹟だね。それに加えて、俺が感激したのは氷川峠だよ。あの峠を伊達政宗がどういう顔をして通ったのかって想像してねぇ。それから戊申戦争で官軍もあの峠を越えた訳だ。だけど、何万と言う人間が会津に入るのは、あれは如何にも杣道だし、時代の勢いを背負っていたとはいえ、中々難しかったじゃないかな。ここは正に歴史の台だ。」

「良かった。多分、歴史好きの岩原さんのことだから、いろいろと感じてくださると思っていました。それじゃ、今夜はゆっくり飲んで下さいな」とビール瓶を指し出す。そこに「グレイトレースって、岩原さんはどこを走るんですか?」と男が割って入る。「去年は、サハラ砂漠の250kを走った。来月は、パタゴニアのシャングルを250k走ることになっている。その練習のつもりで、今日は10kの荷物を背負って走らせてもらったよ。」あの大きなリュックには7日分の食料やら寝具、衣類や消毒薬などのセキュリティ品が詰まっているらしかった。

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