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2018年4月24日 (火)

ナビブへの旅ーNO1

いよいよ今夜、成田発18:30SA7139便にて、ナムビアに向かう。

香港でSA287便に乗り換えて南アフリカのヨハネスブルクへ、更にAS1701便でナムビアのウォルビスベイへ、そこから車をチャーターしてスワムコブムンドに。

おおよそ30時間ほどの連続移動を続けて、現地時間25日の15時頃にはホテルに到着の予定だ。

レースそのものは29日の早朝に始まるが、それまでの間スタート地点の砂漠への移動やら荷物チェックやブリーフィングが続く。

或いはスワムコプムンドのホテルでwifiが効くかも知れないが、いずれにせよレース中の砂漠には電源もないし、電波は限られている。

つまり暫くの間、このブログを書くことが出来なくなる訳だ。

この間の休止も考えたが、一計を案じ、私の書きつつあるnovelの前半部分を分割掲載することにしたい。

もとよりイントロ部分は書き上げたものの、砂漠の試練はこれからだから未完のnovelではある。

とは言えこれは物語の世界であって、現実と混同されてしまうと困るのだが、私の妄想は次々と中空を彷徨っていく。

物語は「時のしるし」(仮題)で、初老を迎えた男の愛と挑戦、人生とは何かを考えるのがテーマである。

さて、読んでいただくに堪えうるものかどうか・・・・・。

                                 時のしるし(仮題)    山草人著

そよ風に揺れて新緑がキラキラと輝く爽やかな朝、男のスマホに時枝からメールが届いた。そこには「軽井沢に行きたい。」とあって、「暫く会っていないから、良いでしょ。」と催促もしている。堅物の男にとって軽井沢はこれまで全く縁のなかった所で、金持の避暑地だろうと思い込んでいた。だが、近頃では若者の群れる所でもあるらしい。

 薫風亘るとでも形容できそうな五月のその約束の日、二人は午後三時過ぎに軽井沢駅に降り立った。人口二万人足らずの田舎街には立派すぎるその駅舎を出て、軽井沢銀座と呼ばれる一角を目指して二人は手を繋いで歩いている。その手を繋ぐことに何故か安心感があった。男は母親に手をひかれて歩んだ頃のように、手の温もりを二人の絆そのものだと感じていた。

 団塊の世代のその男は、もうすぐ古希を迎えようとしていた。時枝は一回り年下で、その歳の差以上に初々しさを感じさせる女だった。マラソン大会で知り合って、親しくなってからもう3年余りになる。快活で疲れを知らない生命力と前向きな気持ちを絶やさない女で、それが筋肉質な体とも相俟って、いつしかしっかりと男の心のホットな部分になっていた。

 やがて小奇麗な商店の立ち並ぶ通りに来ると、そこはまさしく銀座のホコ天の様に人々が群れていて、しかもその多くが二十代と思しき若者達である。キュッと小粋な衣装に身を包んで、青春を謳歌しているその若者達を横目に「俺の若い頃は、企業戦士の時代だったしなぁ~」と思いつつ、高度経済成長を担って仕事に没頭して過ごした青壮年期を少し悔やんでみたりする。

 その銀座の中程に幾らか古ぼけた写真館があって、男はその店の前で足を止めた。ショーケースに飾られた一枚の写真が、何故か気になったのである。その写真は、八十歳前後と思われる夫婦が古風な衣装を着て、日傘の下で微笑んでいるものだった。写真館の営業戦略なのだろうが、あえて大正期のドレスとタキシード姿で写真に納まったのは、どういう心境なのか。単なる座興だったのかも知れない。だが自分達二人を、この時代のどこかに留めておきたい衝動でもあったのに違いない。ともあれ、その二人は新緑の軽井沢の林に溶け込むように映っていて、それ自体が遥か昔の写真であるかのようにも思われた。

 

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「文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

もうすぐ、搭乗ですね。

初アフリカ大陸上陸!!
初ブラックの世界!! に乾杯~(^^)/\(^^)
勝手に私もワクワクしています。

良い旅をヽ(*´▽)ノ♪

投稿: HK | 2018年4月24日 (火) 18時03分

いよいよですね。
月並みですがお元気な姿でスローな気分でご帰還下さい。
まだ途中までしか読んでいませんが筆運びが良いので読みやすいと感じましたよ!
なるほど!これならnovelに挑戦するわけだと納得です。
題名の「時のしるし」がこれからどんな意味をもたらすのか楽しみにしていますよ!

投稿: かわい | 2018年4月24日 (火) 21時26分

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