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2018年5月16日 (水)

Dune Day(砂丘の日)

第五ステージの38kは、今回のレースで最もダイナミックで変化に富んでいた。

幾つもの砂丘の峰を行くステージなのだが、この日私は仲間と離れて一人飛び出していた。

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砂漠に慣れたこともあるが、何よりも背中の荷物が随分と軽くなっていたからだ。

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それに、砂をけ立てて快走したいという気分もあったのだが、それは流石に続かなかった。

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それでも14;45分には、海岸のリゾート施設近くに設けられたテントサイトに着いた。

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リゾート施設と言ってもあるのは釣り客用のシャワーだけだが、その水を使って6日ぶりに頭と体を洗ったのである。

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その心地良さと言ったらえも言われぬもので、目の前の大西洋を見ながら、仲間の到着を二時間近くも待っていた。

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この6日間はアッと言う間に(人生の日々と同じように)過ぎ去ってしまって、レースの残りは明日の10kだけになった。

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最後の10kは、もう心置きなく砂漠を楽しめば良いのである。

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とは言え、私の胴回りはバックパックを締め付けて走ったために赤裸になっていて、

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防護テープをぐるぐると巻いていたにもかかわらず、シャワーを浴びるのも一苦労だったのである。

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しかしながら、こんなものは砂漠レースのささやかな勲章でしかなく、仲間達の足は悲劇的だった。

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それにしても今日のコースは壮観で、数百メートルもの高さの砂丘の尾根を登り降りしながら

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20k余を進むのだが、砂丘の砂は当然柔らかく、踏み出す一歩に大きな負荷がかかるのである。

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その脈々と続いて何時果てるとも知れない砂丘は、確かにダイナミックだが人はそれに耐えるしかない。

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そして、これぞ砂漠であり、このシーンに自分を置くために、このナビブまでやって来たのである。

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16時を過ぎて、後続のランナーが次々と海沿いの向こうからやってくる。

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その仲間たちがゴールする度に、スタッフが太鼓をたたき歓声を上げて迎えている。

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すると突然、「レースはもう終わるのだ」と言う実感が込み上げてきて、苦しかったことはすべて忘れ、楽しかったことだけが残ろうとしていた。

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そう・・・思えば私は砂漠の旅人であったが、同時に時の旅人でもあったのだ。

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過ぎ去った時を、私の思い出の格納庫に、既に大切に仕舞おうとしているのであった。

そしてキャンプサイトには、長いレースをほぼ終えたという安堵感が漂っていた。

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コメント

川島さん、田中まさゆきです!
ここまで全て読ませて頂いてます。
日常の日々に戻ってしまい、やはり、ナミブ砂漠の日々が、非日常で、特別な時だったのだなと、ひしひしと感じます。
川島さんの文章、写真を見て、あの時の感情、痛み、爽快さが蘇ってきます。

投稿: masayuki tanaka | 2018年5月16日 (水) 20時54分

田中さん、お久しぶりですね。痩せ我慢も含めて、元気一杯のマー君が目に浮かびます。
 人間って、厳しい環境に置かれれば置かれるほど、その人の地金が現れてきて、だから砂漠は参加者全員の裸の付き合いでした。
 ヨハネスブルクでの突然のトラブルも、やれやれと言う安堵感が原因ですね。それまで体が悲鳴を上げ続けていたんですから。
 ともあれ、全員元気で帰国出来て何よりでした。
 近くにお出での際には、拙宅にも是非お寄りください。
                山草人

投稿: 山草人 | 2018年5月16日 (水) 21時27分

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