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2018年5月17日 (木)

STAGE6(フィナーレへ)

6時、大西洋の高い波音で目覚めたが、辺りはまだ真っ暗である。

それでもテントサイトには多くの人が集まっていて、今日は最終日ということで、皆さんの顔にはうきうきした表情が浮かんでいた。

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この最終日のコースはTorra Bayと呼ばれる海岸近くの10kを走るのだが、これまでの全工程を振り返るような設定になっている。

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海沿いの砂浜から始まって、小高い砂丘の尾根を辿り、岩の上をはしり、やがて塩湖の底で塩の結晶を踏みしめ、最後の砂丘を乗り越えると、そこがゴールだ。

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走りだしは皆さんと歩調を合わせていたが、何時しか飛び出していて、この10kを1時間20分で走り抜けていた。

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途中の塩の泉ではズブズブと塩水もあって難儀したが、大きな砂の丘を越えると、そこに忽然と最終ゴールのゲートが現れた。

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この長かった257kの旅が終わったのである。

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いやしかし、随分の長丁場だと思っていた砂漠の旅路も、過ぎ去ってみれば瞬時の出来事の様でもあり、

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世界40か国の仲間たちと、何とか意思疎通をと努力した毎日ですら夢の様に思われてくる。

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ゴールゲートの傍らに憩いながら、砂丘の向こうから現れるランナーのひとり一人との思い出がよみがえる。

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彼女はスペインの、彼はイタリアで本屋をやっていて、・・などと反芻しながら、時にゲートに駆け寄って「コングラチュレーション」とハグを繰り返す。

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チーム参加のロッポンギロケッツの若い3人も揃ってゴールし、お互いの絆を確かめ合っていた。

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途中でリタイアした10人余だって、走り続ける仲間を励ます方に回って、立ち働いていた。

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スタッフとて大変な毎日であった訳で、レース終了の感激は全員のものになっていた。

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手際よくゴールが撤収され、帰路はバスで4時間(300k強)であった。

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途中でバスが砂にはまって動けなくなっても、「レッツ、ステージ7」などと言いながら歩き、ジョークと笑いが続いていた。

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16時、スワコップムントホテルに入り、石鹸を使ってシャワーを浴びたのだが、鏡を見た瞬間、浦島太郎もかくやと驚いてしまった。

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顔一面の白髭と化していて、自分でも80歳の爺さんに十分思われた。

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慌てて髭をそり落とし、何とか平静を取り戻したのだが、皆に老人と思われたのも無理なかったのである。

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ともあれ、今回の一年近くに渡った砂漠レースへの挑戦は終わったのである。

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腰回りからは血が滲みだしているし、苦しいことが山程あったはずなのに、それすらもう遠い過去の事の様に思われた。

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そして、その一年をやり通したという、その実感だけに支配されていた。

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どうやら人間とは、そうした生き物であるらしい。

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ナビブ砂漠よ、さらば。

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コメント

山草人さんお疲れ様でした。
大変貴重な体験談今度聞かせてください。
大変興味が出てきました(笑い)
少しは休まれたら如何でしょうか?
あまり無理しないでくださいね。
野辺山宜しくお願いいたします。

投稿: 掛川ノブ | 2018年5月17日 (木) 18時49分

ナビブの概要は、以上の通りです。と言うよりも、行ってみて体験する他、多分分からないでしょうね。
 ゴビ砂漠(6月)はまだ間に合うようですよ。エントリーしてみては如何でしょうか?
                山草人

投稿: 山草人 | 2018年5月17日 (木) 19時28分

お疲れ様でした
レースの様子が良くわかり興味深く
読ませて頂きました
私も行った気分になりました
それにしても帰って来て直ぐ会津の山の中走る
その気力体力脚力に脱帽です

投稿: ねもねも | 2018年5月17日 (木) 20時54分

ねもさん、お付き合い頂きありがとうございました。実は砂漠レースにはマニアが多く、一度参加すると病みつきになるようですね。私達の日常とはあまりにも程遠く、その非日常性がたまらなく恋しくなるのです。決して快適な生活空間ではないのに、その困難を仲間と共に乗り越える。自分の生きているってことを、そこで実感したり考えたりするんでしょうね。そういう意味で、私の報告は十分ではない訳ですが、今度は是非、ご自身で体験されることをお勧めします。
              山草人

投稿: 山草人 | 2018年5月18日 (金) 07時18分

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