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2018年9月13日 (木)

代わり得ないもの

私もこの国の高度経済成長の申し子だから、世の中が、私達の生活が如何に便利になったかと言うことは十分承知している。
ガキの頃は食うや食わずだったのに、今じゃ大名の生活をしていると老母が言うが、正にその通りである。

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私達の生活は、起きて食事して、仕事して炊事して、洗濯して掃除して、排泄して寝る。
基本的に昔から何も変わっちゃ居ないんだが、炊事の仕方やら洗濯機、ベットや便器、洋服やら乗り物が飛躍的に変化した。

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それは便利で快適になった訳だが、この三十年来変わらないものがある。
それがスーツと革靴、それにボールペンである。

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スーツは二十代後半に仕立てたもの、革靴は二十年ほど前に購入したものだ。
そしてボールペンは、その当時片思いだった女性からのプレゼントだ。

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勿論、仕事から遠ざかって暫くなるから、これらを着装する頻度は減っているが、この三点セットを身にまとうと、心地までがキリッとするのである。
二十代で仕立てたスーツを70になって着られるのは不思議かも知れないが、それは仕立ての良さと、私の体型が変わっていないことに寄る。

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車は次々と変わって今は何台目だろうか、家だって立て替えて三軒目に住んでいる。
ボールペンなど、機能だけを考えれば100円ショップで十分かも知れないが、この愛用のペンを持つと構えが変わってくるから不思議だ。

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世代は次第にせり上がって、私達の世代は今にも追い落とされそうだが、人も変わりその中身も次第に移り変わっていく。
そして、その古びた愛用のスーツを身にまとう度に、「今、この時が勝負」って身をキリリとさせる。

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そう言う回顧をする様になったってことは、一種の老いの自覚なのかも知れない。
それも良かろうって、この生涯に愛してきた物や人があるってことだけで、それは幸せでは無かろうか。

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