« 神島から菅島へ | トップページ | 抑止力 »

2019年2月 4日 (月)

監的哨

伊勢湾入り口に位置する二つの島には、南側の小高い斜面に、それぞれ監的哨跡が残されている。
監的哨なんて物は過去の時代の遺物で、今では「それ何?」と大半の人が言うだろう。

Img_2243

戦時中には敵艦艇の伊勢湾侵入を防ぐため、それぞれの半島部に砲台が築かれ、その砲台から初謝された砲弾が確実に敵艦に着弾するよう指示するのがその役割だった。
浜松は米軍の艦砲射撃によって徹底的に破壊されたが、湾の奥あった名古屋はどうだったか?

Img_2245

少なくとも艦砲射撃は監的哨のお陰で、或いは免れたのかも知れない。

Img_2246

既に朽ちかけているが、流石にその上に立つと、沖合遙かを見渡すことが出来る。
何とも武骨なコンクリのその跡が、映画「潮騒」では、青春ドラマのクライマックスシーンの場になっている。

Img_2247

コンクリの壁の中で焚き火をし、向かい合って濡れた衣服を乾かそうとする二人、当然ながら二人は半裸である。

Img_2250

「見るな」と言う初江の言葉が、やがて焚き火を「飛び越えてこい」に変わっていく。

それを演じたのがうら若き吉永小百合や百恵だから、当時の若者は誰だって嫉妬した。

Img_2253


さしたる事も無い青春の日の一場面だし、或いは誰にもそんな経験があるのかも知れない。

Img_2259


その古ぼけたコンクリートの塊は取り壊されることもなく、今では島の大切な観光資源になっている。
ここで小百合が百恵ちゃんがと思えばこそ、その空間は俄然輝きを増すのである。

Img_2261

歴史遺産とは往々にしてそうしたもので、豊臣秀吉がここでとか、義経が・・などと言われると、たちまちにして私達はタイムマシンに乗ってしまうのである。

Img_2269

菅島の灯台だって日本最古ってことだから、傍らにあった灯台守の官舎(今は明治村に移設)跡、そこには水仙が生い茂っていた。

Img_2276

恐らく伊勢湾を行き来する船舶を見守ったであろう人達に、想像を膨らませてしまう。

Img_2272

灯台、その灯台も今では(電波とGPSに変わって)時代の遺物になっているのである。

Img_2274

そうやってドンドンと時は移ろい、齡70過ぎの我が輩なども、次第にその類いになっていくのであろう。

|

« 神島から菅島へ | トップページ | 抑止力 »

「旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 監的哨:

« 神島から菅島へ | トップページ | 抑止力 »