母島へ
父島からははじま丸で2時間。20k㎡、人口450人の島だ。
朝7:30、低気圧の影響で波浪が高く、又しても船酔いが心配。
それで迷っていたSさん、とうとう乗船間際にキャンセルしてしまった。
だがもちろん私達は猪突猛進である。
その覚悟ににもかかわらず、船は思いの他スムーズで快適なまま沖港に入る。
母島は、父島が出来てから後の海底火山の噴火で出来た島だ。
9:50沖港に到着。
10;00には最南端の南岬に向けて走り始める。
往復で17kmほどに過ぎないが、道は登るか下るかのどちらかで、
思いの他しんどい行程である。
沿道にはハイビスカスが咲き、固有種のオトメカタマイマイが這っている。
そう、母島にはカラスバトやハハジマメグロ、オガサワラゼミなどが多い。
約一時間で北緯27度、都道最南端に達する。
そこからが問題で、2.5km余のぬかるみの道が続いていた。
タコノキやヤシ類が生い茂る亜熱帯林が延々と続くのだ。
その木の根とぬかるみに気を取られて、この独特の景観を楽しむ暇もない。
それでも11:30には最南端の小富士山頂に着いた。
そこには何とも言葉で表現しようのない絶景が広がっていた。
名残欲しかったが、母島からの便は一日一便のみ。
14時には帰りの船に乗らなければならない。
と言う訳で、息せき切って沖港に向かったのだ。
結果的には幾分時間が残って、港近くの清美が丘鍾乳洞に行くことが出来た。
火山で出来た島に何故鍾乳洞があるのか分からないが、
洞内にはガジュマルの根が伸びていた。
岩の上に生きる植物も必死に生きているのだ。
地面のはるか下まで根を張って、しっかりと生きている。
思えば私なぞ及びもつかない。
何時も右へ左へ揺れ動いて、戸惑いながら生きている。
けだし、微動だにしないガジュマルを改めて見上げる。
人の命はたかだか・・・・、それも夢のまた夢だろう。
人々を愛し、そして、自分の思うままの生き方をしなければなるまいと誓っていた。
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