分水嶺の平成元年
平成も既に27年を迎えているのも一つの感慨だが、
改めて振り返るとこの元年は大変な節目だったようだ。
消費税が導入されたのもこの年だし、世界の冷戦終結も元年だ。
日経平均が今では信じられないが、3万9千円の最高値を記録していた。
今になってつらつら思うと、あの1989年はこの国の分水嶺だったのだ。
それは翌平成2年のバブル崩壊で一層はっきりし、この国は一気に下降線をl辿り始めた。
言うまでもなく、失われた20年に突入していくのである。
今では人口減少が当たり前になっているれど、その予兆が言われ始めたのも同時期だ。
因みに、静岡県の高校入学者数のピークが平成元年の56,727人なんだ。
それが、平成25年には何と42%減の32,838人になっている。
更に平成45年には六割近く減少して23,723人になると予測されているのだ。
平成元年前後から少子化が極めて顕著になったと言うか、結婚すらしなくなってしまった。
この国の経済成長が止まって低成長になったが、まだまだ十分な豊かさを持っている。
しかるに人間の方が過敏になって、経済成長にもブレーキをかけるようになっている。
子供が少なくなったのは賃金が下がったからではなく、本当は結婚しないからだ。
低賃金で結婚できないなんてのは嘘で、結婚が怖い世代が増えちゃったんだ。
昔は、一人では生活できなくっても二人なら生活できるって言われたが、
今じゃ社会保障で一人でも生活出来るようになったのが大きい。
ともあれ結婚できない若者の激増は困ったもので、生殖は生き物の本来の使命だ。
それに生き物は、生殖しないとその寿命も短くなるのだそうだ。
国の人口問題研究所の調べによると、
既婚男性より未婚男性の平均余命は9年も短いんだそうだ。
40歳の未婚男性の平均余命は30.42年、対して既婚男性9.06年なんだとか。
結婚によって生存条件が改善される面もあるが、生甲斐がまるで違うだろう。
所詮人間は一人では生きられないんだ。
それに雄雌を知ることなく生きたして、人生の面白いドラマは生まれないと思うのだ。
余談になったが、そんな具合で平成元年は私達にとっても大変な分水嶺だったのだ。
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